(HIT教育機構通信 第14号掲載)
2007年度から2009年度までの授業アンケート集計結果の経年変化を分析し、設問を「学生の自己評価」「教員に対する評価」「学生の理解度・満足度」のグループに分けて評価を実施した。全体の評価得点を5段階に分類したグラフでは、学生の授業に対する評価が毎回上がっているものの、評価得点平均値の累積分布では、2007年度後期と2008年度前期の全評価平均「3」の評価を比較すると下がっていることがわかった。
授業アンケート結果と学生の学習状況を関連付けて、授業改善を行うことが可能となるよう、個人情報開示の観点から検討を続けていたが、結論を出すまでには至らなかった。
さらに授業改善に活かすことができるよう設問内容、実施方法、活用方法などを再検討する必要がある。
学生による授業アンケートの目的を授業改善と位置づけ、その結果と学生の学習状況を関連づけ、教職員関係者に開示する。そして、どの様な分析ができるのかを具体的に検討し、個人情報開示の問題を解決することで、分析に繋げていく。また、授業アンケートを評価する尺度としての設問のカテゴリー化についても再検討する。
2009年度は、全学FDを3回開催し、第1回は、 入試広報部および進研アドから入試における志願者の分析と、当機構の学生受入・接続教育部門から過去2年間の入学生の成績等の追跡調査報告があった。それにより、どの層の学生が入学しているか、入試区分ごとの修学状況はどうかなどを、教職員の共通認識とした。第2回は、教育ネットワーク中国との共同開催とし、他大学と連携したFDを実施することができた。また、本学のFDの現状を報告した。第3回では、一般基礎科目の教育改善における問題点、授業アンケート結果分析の公表などを行った。
全教員参加型の全学FDには至っておらず、教員のFDに対する意識に温度差があり、従来からの古典的な教授法で満足している教員の意識の低さが懸念される。
本年度実施した全学FDにおいて、入試の傾向や入学後の成績の追跡調査など、基本的な入学者の情報を教職員間で共有することができた。2010年度から1年次生を対象に実施される初年次教育の中で、スタディスキルなどの成長が認められた学生や認められなかった学生を分類し、どのような指導が適切であるかの分析が必要になるものと考えられる。
全教員が参加すべきFDであるにもかかわらず、参加者が増加していない。教員のFD参加の結果をHPなどで公開することにより、教員各自に自助作用を生じさせ、PDCAサイクルによる授業改善の構築につなげたい。