2008年7月14日 11:33
本学は、日本語・日本事情の学習のためアメリカ合衆国イリノイ大学から短期留学生を受け入れております。これは本学との学生交換協定に基づくもので、本学からも毎年数名の学生が留学しております。
今年は9名の学生を受け入れました。もちろん彼らはイリノイ大学の学生ですが、今年はイリノイ大学へ留学中の学生が多くいました。アメリカ留学中での日本への短期留学です。台湾、香港、韓国、そしてポーランドからの学生がいました。
修了式で私はお祝いの言葉を述べることになっています。今年は「おき土産」について話しました。「皆さん、日本のお土産を買いましたか?」と聞きましたら、みな「はい」と答えました。続いて、「日本語には『おき土産』ということばがありますが知っていますか」と聞きましたが、さすがわかる学生はいませんでした。
日本語を修了した後は日本語で挨拶することになっておりましたが、ここは英語で、「ある土地を訪れた人がその場所を去るとき持って帰るものがお土産、訪問した人が訪問した場所に残していくものが置き土産です」と説明しました。きょとんとしていました。しかし、「皆さんが広島工業大学に滞在してくれたことによって広島工業大学の学生や私たちにいい体験を与えてくれました。それが私たちに刺激となり、また大切な思い出となって残っています。これが皆さんの置き土産です」というと理解してくれました。
いつもは「日本、広島、そして広島工業での体験を帰国してからの勉強に生かしてください」といった話をすることが多かったのですが、今回は、その場で突然思い浮かんだ「置き土産」について話してしまいました。それは、留学生の後ろに座っていた本学の学生がいやに輝いて見えたからです。イリノイ学生の本学留学中、彼らはランゲジパートナーとして、あるいはボランテイアとしてこの事業を支えてくれました。その経験が彼らを輝かせているように思えたからです。土産と置き土産が行きかって、彼らが社会の中核になるとき、国際環境はずっと変わっているだろうと思いました。
ただ、 “置き土産"を一言で表す英語の単語がないことを知りました。こういう概念は英語圏ではないのでしょうか。

修了証書を手にした”Nine Illinois”(2008.7.11)
(中央は日本語・日本語事情を担当された中村清夏先生)