瀋陽からの4人娘

2009年6月25日 00:00

今回も昼食会の報告です。今日お招きした人たちは、本学に3ヶ月滞在した瀋陽航空工業学院からの留学生4人です。先般の新入生との昼食会(関連の学長日記は「昼食会(2009年5月14日)」)は、本学で一日も早く”Not strangers any more”となるように願って行ったものでしたが、この日の4人は、文字通り”strangers(外国人、来客者)”でした。しかしこの3ヶ月ですっかり“HITiard(広島工大の人たち)”になっておりました。

4人は、中国語担当の中島先生の表現を借りれば、「4人娘」と言ったほうがいいかと思います。「カルビーの見学のお土産にスナックをもらった。おたふくソースではソースをもらった。造幣局ではコインをもらえることを期待して行ったがもらえなかった。学長先生、おかしいでしょ!」と流暢な日本語で話していました。

実は、この5月末、遼寧省の大学が共同で瀋陽航空工業学院がある瀋陽で高等教育に関する国際会議を開催する予定になっておりました。折からの新型インフルエンザで中止になりましたが、私も協定校の学長として招待を受けておりました。2度目の瀋陽訪問に合わせて、澤地久枝の「もうひとつの満州」(文春文庫)を本棚から取り出し、あらためて読んでおりました。彼女は満州で多感な少女時代を過ごしております。「もうひとつの満州」は中国側から見た「満州」という意味です。その本を読んで、瀋陽生まれの私にも「もうひとつの満州」があることを教えられておりました。4人娘との食事中もその「もうひとつ」が心の中で浮き沈みしておりました。

2004年初めて訪問した時、私の出自を知るに及んだ瀋陽航空工業学院の王学長は、「それはいいことだ。両大学の未来を輝くものにしよう」とパイチュウで改めて乾杯してくれました。私は席をはずしトイレで号泣しましたが、今回は彼女達の屈託ない明るさに救われました。二人か三人がはっきりと、「将来の希望は通訳」と答えました。「私の中国訪問の時、通訳をしてくれるかな」とたずねると、「もちろーん~」と、甲高い複数の声が「三宅の森Nexus21」のレストラン特別室に響きました。

瀋陽航空工業学院との学生交流は、2007年度の徐静さんの受け入れから始まって、昨年の4名、そして今年の4人娘と続いております。全員が女性です。本学からは、浜崎君の派遣に始まって、昨年度は2名が瀋陽航空工業学院に滞在して卒業研究の一部を行ってきました(関連の学長日記は「「外が学び」の志士たち(2007年10月30日)」、「「未知」への壮行そして歓迎――瀋陽航空工業学院との交換学生(2008年9月5日)」)。そして今年度は3名が希望しているとのことです。「中国(語)に明るい技術系人材」を育成目標に掲げて始めたプログラムですが、徐々に充実したものになってきております。それというのも、彼女達の屈託のない明るさ、聡明さ、そして彼女らが本学の学生に与えた”衝撃“があってのことです。彼女達の貢献大です。ありがとう、皆さん。

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