2009年9月

新学期が始まりました

2009年9月24日 09:02

9月24日から、後期が始まりました。静かだったキャンパスに学生の姿がまたあふれるようになりました。びっしり学生を乗せたNexus21(新講義棟)のエスカレータも、休み中の1人2人を乗せた雰囲気とは異なり、心なしか重そうに見えました。オープンキャンパスやワクワクものづくり作戦など学外地域の方々との行事、そして学生の行事など、夏休み中のキャンパスがにぎわうこともしばしばありましたが、新学期にはかないません。お子さんが広島に戻り淋しくなられたご家庭もあろうかと思いますが、やはり大学ははたち前後の若者が塊のようにいてナンボの空間であることをあらためて知らされております。

今朝もラーニングコモンズに立ち寄りましたら、若者同士が机を囲んで何か話し合っていました(写真1)。夏休みの話か、後期の授業の相談か、はたまた久しぶりの呑み会の相談でしょうか。昼休み、新1号館15階からNexus21に出入りする学生の姿を眺めていて、ふと、それぞれの夏休みに何があったのだろうかと考えてしまいました。きっとそれぞれ成長しての新学期へのカムバックでしょう。

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(写真1)夏休み明けの朝のラーニングコモンズ光景


夏休み中に、大学への進入路の拡幅と整備をいたしました。植栽はもう少し涼しくなってから行うことにしており工事は完全には終わっておりませんが、すっかり見違えるようにきれいになりました(写真2)。手前が公道になります。左手の奥の白い建物が新1号館、さらに左手の電柱の後にある建物がNexus21(新講義棟)です。左側の歩道に沿ってずっと奥まで続いている塀状の囲いは駐輪場です(写真3)。今日もかなり駐輪していましたが、立体収納台が備えられており500台収納が可能です。進入路手前の右側の公道に面した場所には100台収納のバイク置き場が設置されます。この方は植栽も関係しており、まだ工事中です。

見違えるような環境になりました。今年の夏休み明けの新学期は、このようなこともあって、私も新鮮な気分になっております。

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(写真2)進入路

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(写真3)500台収納駐輪場

保護者の皆様へ。後援会三役会が開催されました

2009年9月18日 10:52

9月15日夕、広島工業大学後援会三役会が開催されました。広島工業大学後援会は、本学に学ぶ学生の保護者の方々で構成されているいわば保護者会です。大学は、後援会から学生のもろもろの活動に対して、有形無形のご支援を戴いております。三役とは、会長、副会長、監事のことですが、当日は、原会長、藤堂副会長、迫田監事、八田監事、横山監事のほか前年度の峯川会長、坂田監事も出席されました。大学からは、私をはじめ関係者8名が出席いたしました。

後援会の総会は、毎年入学式の後開催されております。今年度は700余名の出席がありました。当然のことながら、出席者のほとんどが新入生の保護者です。「在学生の保護者も出席しやすいようにすべきでは」という意見があり、他の開催形態を検討しました。しかしながら、なかなか名案もなく、現実的なやり方として、各地で開催される教育懇談会の場で役員が後援会の活動報告をすることとしております。

私はこれまでのご支援に対するお礼を含めて次のような挨拶をしました。
・原会長のもとで今年度の活動が始まっているが、大学とも連携を密にしてやっていきたい。大学としては、学生の自主的な活動をこれまで以上に奨励していきたい。この種の活動に対してこれまで同様のご理解とご支援をいただければありがたい。
・後援会は保護者会であるが、保護者は大学の“ステークホルダー”(利害関係者)である。大学の教育および運営について皆様のご意見をいただく場でもある。広島工業大学をよりよい大学とするために、大学に対するご意見をいただきたい。

今回の役員さんは、原会長の他はすべて新任の方々であったこともあり、懇談会では、大学そして子どもさんたちの教育、大学での勉強の状況について多く語り合いました。おひとりの方が、「私は職人的な仕事に就いたので大学には行っていない。息子が大学に行くようになって大学がどういうものか知ることになる」と挨拶されました。この方にとっては、広島工業大学は大仰に言えば日本の大学を意味するのです。「広島工業大学に入れてよかった」ということが「大学に入れてよかった」ということになるのですが、その逆もあるということです。このご挨拶をお聞きして、私はこれまでとは異なる種の責任を感じました。

また、他の方から、「先生のブログを読んでおります」と言われました。本学ホームページにアップしております学長日記のことです。本学の担当者からは、日ごろから、ブログは保護者の方が読んでいるのできちんと寄稿するようにと言われております。この方の発言をお聞きして、大学で起きていることを間髪入れずに保護者の皆様にお知らせすることの重要性を改めて知ることとなりました。これからは、きちんと寄稿する決心をしました。「きちんと」とは定期的にという意味です。

今年の教育懇談会は、こちらのページの日程で開催されます。私ども大学関係者も総長、学長補佐、研究科長、学部長が手分けして参加することとしております。私自身、これまで多くの保護者の皆様にじきじきお会いし、本学の教育、子育ての心配、果ては自炊についてまで、いろいろと懇談させていただきました。楽しく意義深い機会でした。開催地の数は限られていますが、ご都合をつけて是非ご出席いただき本学教員と直々懇談いただければと思っています。
 

平成21年度前期末卒業式を終えて

2009年9月11日 11:04

平成21年度前期末卒業式を終えて

本日、三宅の森Nexus21の10階スカイテリアで、今年度前期末卒業式がありました。9名の諸君がめでたく卒業されました。以下は、はなむけの言葉として贈った私の挨拶です。文中の「社長」は本学アドバイザリーボード委員の中電工社長細田順弘さんです。

「目を真っ直ぐ向けて」
ご卒業おめでとうございます。保護者の皆様にはご子女のご卒業に心からお喜び申し上げます。今日は、3月の卒業式と違って、皆さん一人一人に卒業証書を直接渡すことができ、嬉しく思っております。

本学に、外部の方から本学の活動についてご意見を戴く委員会があります。先日開催された委員会の最後に、本学に望むことが何かありましたらご提言くださいとお願いしましたところ、ある企業の社長さんが、「目が真っ直ぐ向いている学生さんを育てて欲しい」とおっしゃいました。単純明快で短い言葉ですが、「目を真っ直ぐ向けて」、この言葉を皆さんに贈りたいと思います。

皆さんは岩崎弥太郎という名前を聞いたことがあるでしょうか。三菱財閥の創始者です。そのお孫さんの澤田美喜さんは、外交官の奥様だったのですが、第二次世界大戦の後、神奈川県の大磯町にエリザベスサンダースホームという児童施設を作り、混血孤児を預かり育てました。多くの混血孤児が劣悪な状況におかれていたのです。遠足に出かけた時のことです。東京駅のホームに降り立った子供達はみな下を向いていました。澤田さんは「何故みんな下を向いているの!顔を上げて!」と言ったそうです。混血児に対して強い差別がありました。見るからに混血児とわかる子供達は、施設にいるときは元気でも、多くの人が行きかう東京駅ではなんとなく下を向いてしまったのでしょう。社長さんが「目が真っ直ぐ向いている学生さんを育てて欲しい」と言われたとき、私は澤田さんのこのエピソードを思い出しました。

私はジョッギングをするのですが、NHKの「ためしてガッテン」を見ておりましたら、「ジョッギングでは少しあごを出し気味にして上向き加減で走るのがよい」と専門家の方がアドバイスしておりました。普通「あごを引く」は運動の鉄則ですから、私はあごを引き気味で走っておりました。ただ、疲れてきますとどうしても下向きになります。ひどいときには真下を向いて走っているときがあり、狭い歩道で前から来ている人に気づかずにぶつかりそうになったこともあります。あごを出し気味にして上向き加減にして初めて、目を真っ直ぐ向けている状態になることがわかりました。人は恥ずかしくても下を向きますが、疲れても下向きになるようです。

以来、私は歩くときも上向き加減で歩くようにしております。本学のテニスコートの横に階段があります。私の通勤経路ですが、59段あります。私の観察によれば、階段を登る人は10人が10人全部下を向いて登っています。下を向いて階段を登っていますと、見えるのは階段の水平面(上面)ばかりです。登っていても階段の上面だけが次々と続きます。ところが上向き加減で登りますと、垂直面(前面)だった階段がそのうち水平面を見せるようになります。垂直面から水平面への変化は、階段を登るときの私の気持ちを少し変えてくれたように思います。階段を登っているときだけでなく、普段の視界や私の見る目も変わったように思います。澤田美喜さんがなぜ子どもたちにあのように言ったのか、そして社長さんがなぜ「目が真っ直ぐ向いている学生さんを」と言ったのかわかるような気がしております。

ところで、階段には途中水平の部分が広くなった踊り場といわれる部分があります。踊り場の垂直面も下から見ると他の階段と全く同じに見えますが、登っていきますと、水平面の角が見え始め、徐々に幅が広くなり、最後には他の階段と違って1メートルほどの水平面となります。長い階段の途中にある踊り場の本来の目的かと思いますが、一つの区切りにたどり着いたような感覚を覚えます。

皆さんの中には、明日からすぐ社会に出る人もおれば、これから就職活動をする人、3月まで研究生となって研究を続ける人あるいは一旦家に帰る人など、さまざまかと思います。今から6ヶ月後の4月を明日から登り始める階段の最初の踊り場と設定するのはどうでしょうか。どんな踊り場とするか、4月までの目標です。先に就職した連中をキャッチアップすること、就職し働き始めていること、あるいは大学院に入学していること、新たな資格取得に挑戦していることなどいろいろあろうかと思います。目を真っ直ぐに見据え、垂直面が水平面に変ることを1段1段確認しながら登りますと、踊り場が水平面を現してきます。その後に続く1年後、さらには3年後をどんな踊り場にするか描いてください。

皆さんが過ごされた広島工業大学での日々、そしてそこで学んだことが、これからの皆さんの人生の中で折にふれて思い出され、それが社会での活力の源となることを願っております。「目を真っ直ぐ向けて」歩いてください。
船出のはなむけの言葉といたします。おめでとうございます。

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