2010年1月25日 09:27
1月19日、午前の授業終了直前の時間帯に、新講義棟三宅の森Nexus21で防災訓練を実施しました。新講義棟は耐震構造の上、防災についても最新・最大の配慮がなされておりますが、何しろ総数約8000席を持つ10階建ての建物です。常時、2,000~3,000名が滞在しております。4月から供用しておりますので、本来ならばもう少し早い時期に訓練を実施すべきでしたが、行事などの関係でこの時期になりました。年末年始をはさんで多忙の中、事務局がよく準備してくれました。
当日は、12時15分、地震が発生し、3階で火災が発生したという想定で実施しました。私は、防災センターからの指示を視察しておりましたが、ハイチの大地震や神戸淡路大地震15年の直後でもあったことから、訓練とは言え、緊張した雰囲気を感じました。教職員と学生諸君の協力もあり、全階から全員退避したのを確認して無事(と言っても変ですが)終えることができました。
訓練に駆けつけていただいた広島市佐伯区消防署の方(本学の卒業生でした)からお聞きしたことですが、何よりも大切なことは日ごろから防災の意識を高めておくことだそうです。そのためには、テレビや新聞などで報道される災害に関心を持ち、自分はそのときどうするか考えること(シミュレーション)がよいということでした。また大災害の時は、消防署は当てにならず、地域ないしは事業所で自衛的に対応することになるということでした。大学もその覚悟を持って対応しなければならないことを改めて思わされました。
ところで、自校教育論の中の「倫理」について、私は「倫理訓練」という表現を使って講義をしております。どんなことであれ、冷静に考えれば、やっていいことか悪いことかはだれにでもわかる。しかし、例えばだれも見ていない、ばれないだろうなどと思う一瞬の思い(災害で言えば一種のパニック)がとんでもないことをさせてしまう。後で考えると、なんと馬鹿なことをとすぐ気付かされる。倫理とはそういうものだ。だから、日ごろから、いろいろな出来事に対して自分ならどうすると考えなさいと話しているわけです。防災訓練になぞらえてそれを「倫理訓練」と言っています。今回防災訓練に参加して、改めて倫理は防災と同じであると思わされました。防災も倫理も、一瞬の冷静な判断ができるかどうか、紙一重の対応の違いが生死を分けるということです。「倫理訓練」はいい表現だと妙に納得しました。
防災訓練を1回したからといって防災が保証されるわけではありません。日ごろから意識を高めておくためにも、これからも折をみて、場所も変えながら実施する予定です。
2010年1月 6日 15:41
2010年の活動が再開されました。と言っても大学は4月が新年ですので、世間の感覚で言えば、「年の瀬が迫り1年のまとめと新年を迎える準備に忙しい」といったところです。
4日の仕事始めでは理事長の新年挨拶がありました。今年から、大学のデネブホールで学園内7つの大学・学校の教職員が集って行われました。また今年は、大学食堂でもちつき大会もあり、雰囲気は、「中期的運営目標」(後述)にうたう「明るさとダイナミックスに満ちた学び空間」そのものでした。

もちつき大会
5日には、新年の教授会が開催されました。私が年頭挨拶をすることになっておりますが、例年、新年度の運営計画の概要を紹介することとしております。運営計画は、正式には「鶴学園中長期的運営大綱に基づく平成22年度の運営計画概要」と言い、大学の次年度計画として理事会に提出し、それに基づいて詳細計画が立てられ予算化されるものです。構成員で共有することが何よりも大切だと考え、例年新年の教授会で説明させてもらっております。
「平成22年度の運営計画概要」は、22年度の運営計画ですが、そのもととなるものとして、「中期的運営目標」を立てております。「中期」とは平成18年度から22年度の5年間を想定しており、22年度はその仕上げの年となります。
「中期的運営目標」では、(1)存在感のある大学として、広義の技術系社会人づくりに貢献、(2)特色ある教育の実施(HIT教育ブランドづくり)、(3)明るさとダイナミクスに満ちた学び空間づくりの三つを基本方針として掲げております。
(1)は、一定数の卒業生数を社会に送り出すことがその内容となっております。質、人数ともに、地域にあって伝統ある技術系大学として社会に貢献するということです。『地域に育てられ、地域に貢献し、世界に羽ばたく』という思いでおります。
(2)は、HIT教育機構を中心として全学挙げての“学びの創造”にかかわり、広島工業大学(HIT)の教育ブランドを作っていくというものです。
(3)は、課外活動および学生の自主的な活動、研究の活性化、そして学生満足度の高い学びの場、気持ちよく働ける職場を内容としておりますので、新年もちつき大会がそれにふさわしい行事だったというわけです。その場では、和太鼓の演奏を伝承するクラブ「鼓遊会」諸君の太鼓演奏もあり、その感を強くさせてくれました。

鼓遊会の太鼓演奏
「平成22年度の運営計画概要」は、教育、研究、大学運営など10項目の多岐にわたりますが、22年度は特に新しい事項として、「創立50周年記念事業の推進」という事項をあげております。平成23年4月1日に前身の短期大学の開学から数えて50年となります。そのための事業の企画および実施にとりかかるというものです。「ありがとう50年、Nexusきずな」といった想いでおります。
新年を迎えたとは言え、大学にとっては「年末」です。これから来年度受け入れ学生のための入試、また、今年度は特に未内定のまま年を越した卒業予定者の就職等、大学にとって重要な業務があります。皆で力を合わせてやっていこうとお願いして、私の新年の挨拶としました。
週明けには学生諸君もキャンパスに帰り、キャンパスはまた明るくダイナミックスに満ちた空間になることでしょう。それからが新年本番です。