2011年2月21日 11:29
2月16日に大変嬉しいことがありました。念願のデネブホール(Nexus21 1F)でのピアノコンサートが開かれたのです。演奏者は、本学軽音楽部の植君(情報学部情報工学科1年生)、稲村さん(環境学部環境デザイン学科1年生)、長嶺君(工学部機械システム工学科1年生)、そしてなぎさ公園小学校校長の福原之織先生です。「軽音楽部・福原之織ジョイントピアノリサイタル」と言ったほうがいいかも知れません。聴衆も教職員、学生、それなりに集まってくれました。
5月半ばのNS昼食会の折、「初めての一人生活、問題ありませんか」という私の問いかけに、「ピアノが弾けないのがさみしい」と岡山出身の女子学生が言いました。家では自由に弾けていたピアノがアパートになって弾けないのがさみしいというのです。ピアノが好きだった私の娘もかつてそのように言ったことがありました。すかさず私は、「デネブホールのピアノを使って演奏会をしよう!」と提案しました。学務部にアレンジをしてもらいましたが、学生との都合がつかず結局流れました。黒いカバーをかけられたままステージの奥に置かれているピアノを見るたびに、「何でもいいから学生さんに弾いてもらって」と言っているように思えました。
そんな中でのこのたびのジョイントリサイタルでした。軽音楽部諸君の演奏は、久石譲作曲「The Wind of Life」、坂本龍一作曲「energy flow」、グスターヴ・ホルスト作曲「木星」。MC(司会)井上君の曲目紹介によって進められました。そして福原先生は、自分はピアニストではないとおっしゃりながら(先生のご専門はパイプオルガン)、バッハの小品インベンションとベートーベンのソナタ「パセテイック2楽章」を弾いてくださいました。聴衆からの熱のこもった拍手に応えてのアンコール曲はエルガーの「愛のあいさつ」でした。
私はまん前の席に陣取って、ピアノ搬入以来のこの1年のことを思いながら演奏を楽しませていただきました。「ピアノを弾けないのがさみしい」と言ったのにいきなり演奏会の提案はなかったと反省しました。演奏が実現しなかった学生には悪かったと思いました。昼休みなどに自由に弾ける環境を整えるべきでした。このような手軽なリサイタルが、例えばランチリサイタルのような形で定期的に続けば素晴らしいと思いました。技術系なればこそ音楽などの芸術や文学が大切だと私は思っております。技術系の大学である本学のキャンパスが音楽や芸術の雰囲気に満ちたら素晴らしいと願っています。先日の体育会の学生に続いての学生からのプレゼントでした。今回も素直に嬉しく思いました。

福原之織先生の演奏

軽音楽部の3人(左から植君、長嶺君、稲村さん)
☆軽音楽部
2011年2月 7日 18:05
2月4日、自治会・体育会新旧役員懇談会が開催されました。これはこの時期の恒例の行事で、学生団体の新旧役員が学長および学部長を始めとする関係教職員と懇談するというものです。学生団体からは34名の参加がありました。既に提出されている学生団体から大学への要望に対する大学の対応についての意見交換の後、軽食を取りながらの懇談会になりました。学生と教職員の歓談の輪があちこちにできました。私もできるだけ多くの学生に声をかけました。昨年度のNS昼食会(新入生と学長との昼食会)に参加したという学生と歓談しました。NS昼食会は1時間弱の短い時間ですが、愛媛県三崎高校出身と聞いてそのときのことを思い出しました。元気にやっているということで嬉しく思いました。"研究室を持たない大学教員"にとって、このような機会は時間の経つのも忘れさせます。予定の1時間があっという間に過ぎ、野添環境学部長の一本締めで懇談会は終わりました。
サプライズはその後に起きました。私に渡すものがあると言って体育会の学生が出口に並びました。そして新旧本部長の二人から花束をもらいました。「茂里先生には8年間ありがとうございました。われわれの企画にしばしば顔を出していただき嬉しかったです」という前本部長の途切れ途切れの挨拶に、「ありがとう。8年間学長を勤めあげることができたのは君たちがいたからだ」と私は"素直に"お礼を述べました。
任期満了による私の学長退任は、1月20日開催の理事会で承認されました。しかしまだ2ヶ月あります。北京オリンピックの400メートルリレーで日本は見事なバトンリレーで銅メダルを取りました。バトンリレーがうまくいかなかったアメリカはメダルが取れませんでした。リレー競技では、ランナーの走力もさることながら、バトンリレーがそれに劣らず重要であることを知りました。以来、バトンを渡すランナーはリレーゾーンに入ったからといってスピードを落とすことがあってはならないと自分に言いきかせておりました。しかしながら、このたびの「2ヶ月前の花束」にはそのような強がりは微塵もなくなっておりました。"素直に"はそんな意味です。
学生諸君は拍手で送ってくれました。足早にその場を離れた私は建物の陰で、橙色のバラや白色のトルコ桔梗などが満載された花束にしばらく見とれておりました。「学長をやってよかった」 "素直に"思いました。