2010年06月29日
広島工業大学では、全学共通科目として「キャリアデザイン」を開設しています。たとえば、1年生には、「自己発見プログラム/キャリアデザインⅠ」として、自分の適性や強みについて考え、目標をたてる取り組みを行います。
入学直後に実施する進路適性検査「自己発見レポート」もこの一環で、自分の性格ややりたいことについて考え、自分自身を理解してもらいます。
同じように、「自己発見プログラム」の一つとして実施されるものに「キャリアデザイン講座」があります。
5月14日の情報学部知的情報システム学科1年生対象のセミナー形式の講座もこのキャリアデザイン科目の一つで、講師の話を通して、生き方や働き方について考え、自分自身を見つめなおしてもらう目的で実施されました。
主題が「社会で求められる能力について」、副題として「人生を生き抜くには〜夢と目標」が掲げられています。
講師にお願いしたのは、日立製作所情報システム事業部(ソリューション事業本部グローバルソリューション部)の篠崎正氏。
今年の8月で59歳になられる氏は、これまで一貫して技術畑を歩いてこられた根っからの技術者で、その話は技術者の卵としてその一歩を踏み出した学生たちにとっても、おおいに関心のある内容だと思われます。
150人以上が座れる502号教室ですが、この日はほぼ満席でした。
篠崎 氏
講演会は、スクリーンに映し出されたコンテンツに沿って進められる方式で、その流れは次の5項目で構成されています。
篠崎氏の「自分史」は、このコンテンツにもあるように、高校卒業と同時に入社した日立製作所での「会社人生」と、サッカーを中心とした「趣味の人生」の二つの角度から語られます。
その日立製作所への入社もサッカーがきっかけでした。
高校時代はサッカーに明け暮れた氏は、3年の夏休みの練習中に、担任から声をかけられます。先輩が就職した会社から募集(5次)があるということを教えられ、入社試験を受けたところ(たまたま)合格します。それが日立製作所だったのです。
その頃の夢はサッカーの日本代表に入ること。現在、少しカタチは異なりますが、氏は茨城県サッカー協会の専務理事として、地域への普及・振興や日本サッカー協会との連携を通して、サッカーの発展に大きく貢献しておられます。
日立製作所での仕事と、サッカーを中心に語られる篠崎氏の話に、学生たちはときどき頷きながら聴き入っています。23歳で結婚し、同時に会社から1000万円の借金をし、土地と家を購入したという話には「ホーッ!」という声も聞こえてきました。
また、2002年FIFAワールドカップの茨城県開催に話が及ぶと、今年がワールドカップの開催年であるだけに、みなさん興味深そうに耳を傾けていました。
会社人生の中で関心を集めたのは、開発業務を中心としたその業務経歴です。
90分の講義時間のうち75分を使って行われる篠崎氏の講演も、会社人生から趣味の人生へ、そして最後の「40年で学んだこと」へと進み、だんだん終わりが近づいてきました。
「学んだこと」の中でも、いろいろためになることを教えていただきましたが、氏は「社会で求められる能力/会社で求められる人材」を次の10項目にまとめられています。
ちなみにこの10項目は、篠崎氏自身、会社の中での評価基準とされているということですから、学生のみなさんもキャリアデザインを考える上でおおいに参考になったのではないかと思われます。
最後に篠崎氏は、まとめとして以下の5項目を提示されました。
特に強調されていたのは「出会い」の大切さです。いろんな場面でのあらゆる出会いが、人生を変えるチャンスになる。これは時代が変わっても、決して変わらないことの一つだと話されました。
最後に「みなさん、どうか頑張って、私たちの年金生活を支えてください!(笑)」という言葉で締められました。
講演が終わって、少し追加のお話をいただきました、その中で、本日の学生たちの反応はいかがでしたかの問いに「いや、私も壇上から自分の人生を語るのは初めての経験ですから、すっかり緊張してしまいまして、みなさんの反応を見ている余裕はありませんでした」とのこと。
本日は、ありがとうございました。