世界的建築家であるヴォ・チョン・ギアさんをお招きし、講演会を開催しました。

2015年12月18日

10月19日、三宅の森Nexus21デネブホールにて、環境デザイン学科主催による講演会が開催されました。講師は、ベトナムの建築家、ヴォ・チョン・ギアさん。日本の大学・大学院で建築を学んだ後にベトナムに戻り設計事務所を設立、緑をふんだんに取り入れた建築は世界的に高い評価を受けています。今回は「save our earth」というテーマで、ベトナムの住宅環境や自身で設計された建築物について語っていただきました。

※環境デザイン学科は、2016年度から「建築デザイン学科」に改編されます。

環境デザイン学科の杉田教授が「この講演会を、自分の中に新しい情報を取り入れる機会としてとらえてください」とあいさつ。

環境デザイン学科の杉田教授が「この講演会を、自分の中に新しい情報を取り入れる機会としてとらえてください」とあいさつ。

環境デザイン学科の1年生から4年生までの学生が参加。講師の貴重なお話に耳を傾けました。

環境デザイン学科の1年生から4年生までの学生が参加。講師の貴重なお話に耳を傾けました。

ベトナムの街には緑がほとんどありません。だから、建築を、緑を植える装置としてとらえ、街を変えていきたいと考えています」と語るヴォ・チョン・ギアさん。「House for Trees」と名付けられた住宅プロジェクトでは、各建物の屋上にまるで植木鉢のように樹木が植えられており、街に緑の空間をもたらしています。

講演を行うヴォ・チョン・ギアさん。学生時代は日本で過ごされただけに、流ちょうな日本語でお話をされました。

講演を行うヴォ・チョン・ギアさん。学生時代は日本で過ごされただけに、流ちょうな日本語でお話をされました。

竹を用いた建築を数多く発表されており、竹そのものの育成にも力を注がれています。東京の「TOTOギャラリー・間」で展示された作品をご紹介されました。

竹を用いた建築を数多く発表されており、竹そのものの育成にも力を注がれています。東京の「TOTOギャラリー・間」で展示された作品をご紹介されました。

続いて紹介された「farming kindergarten」は、ホーチミン郊外に建設された幼稚園で、リボンのように輪を描いている形状が印象的です。中庭は安全な遊び場に、屋上は園児のための農場になっています。他にも、建物自体が緑に覆われた大学キャンパス、竹を用いたドームなど、独創的で素晴らしい建築の数々をご紹介いただきました。

「farming kindergarten」の外観。暑いベトナム、風の通り道も計算されています。

「farming kindergarten」の外観。暑いベトナム、風の通り道も計算されています。

「建築全体で、街に緑を提供していきたいと考えています。植物の種類も、光の量、水の量、土の量を考慮して決定しています」とヴォ・チョン・ギアさん。

「建築全体で、街に緑を提供していきたいと考えています。植物の種類も、光の量、水の量、土の量を考慮して決定しています」とヴォ・チョン・ギアさん。

講演終了後は、ヴォ・チョン・ギアさんのご配慮で、充分な質疑応答の時間を設けていただきました。「大学時代はどんなことを学んでいましたか」「アイデアが出ない時はどうしていますか」「ベトナムと日本の建築の違いは何ですか」学生からの幅広い質問に、笑顔で丁寧にお答えいただきました。

「設計の際に気を付けていることは」という質問には「まず目的を持つこと。そして、クライアントに喜んでもらうこと。人と人、人と自然の対話を促すような建築を心がけています」とお答えいただきました。

「設計の際に気を付けていることは」という質問には「まず目的を持つこと。そして、クライアントに喜んでもらうこと。人と人、人と自然の対話を促すような建築を心がけています」とお答えいただきました。

大学時代の恩師である環境デザイン学科の河内先生から花束のプレゼントがありました。「20年前に出会った時は日本語もほとんど話せませんでしたが、そこから多くの努力を重ね、立派な建築家に成長されたことをうれしく思います」と河内先生。

大学時代の恩師である環境デザイン学科の河内先生から花束のプレゼントがありました。「20年前に出会った時は日本語もほとんど話せませんでしたが、そこから多くの努力を重ね、立派な建築家に成長されたことをうれしく思います」と河内先生。

「建物をつくるということは大変な部分もありますが、他の仕事には変えがたい面白さがあります。頑張ってください」とこれから建築を志す若い世代に向けてメッセージをいただきました。

「建物をつくるということは大変な部分もありますが、他の仕事には変えがたい面白さがあります。頑張ってください」とこれから建築を志す若い世代に向けてメッセージをいただきました。

聴講した松田真奈さん(環境学部環境デザイン学科・4年)「作品を通じて先生の考えを知ることができ、とても勉強になりました。たくさんの刺激をいただきました」

聴講した松田真奈さん(環境学部環境デザイン学科・4年)「作品を通じて先生の考えを知ることができ、とても勉強になりました。たくさんの刺激をいただきました」

環境、社会、気候などを考慮したヴォ・チョン・ギアさんの建築は、日本ではなかなか見ることのできないものばかりで、建築を志す学生の心を大きく刺激したようです。環境デザイン学科は、2016年春に建築デザイン学科に改編され、今後もさらにこうした学生の心を揺さぶるような企画を提供していく予定です。

環境デザイン学科