本学学生が世界にトビ立つ!「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」で留学中の学生から現地リポートが届きました(その2)

2015年12月24日

文部科学省の海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の派遣留学生に選ばれた広島工業大学の学生2名が、現在、フィリピンとスイスにそれぞれ留学しています。前回は、フィリピンに留学中の吉田泰己君(工学部都市デザイン工学科・4年)の現地リポートをお届けしました。今回は、第3期派遣留学生としてスイスに留学中の上野友輝君(大学院 工学系研究科博士前期課程 環境学専攻・2年)の現地での様子をご紹介します。

― 留学の目的と、留学先での活動内容
英語力の向上はもちろんですが、異なる文化をもつ建築家や学生と交流を深めながら、他国での建築教育を経験し、建築業界の国際化に貢献できる人材になりたいと思い留学を決意しました。
私は現在、スイス連邦工科大学で講義を受けながら、中国南部の深圳 (しんせん)で開催される展覧会「都市と建築をめぐる国際ビエンナーレ」への出展に向けた、模型製作を行うプロジェクトに参加しています。

上野君が学んでいるスイス連邦工科大学チューリッヒ校のメインキャンパス。建築学科、土木工学科、機械工学科などを設置した工科大学で、アインシュタインをはじめ、これまでに20名を超えるノーベル賞受賞者を輩出しています。

「現地の学生と一緒に講義を受けています。建築関係者だけでなく、アーティストやイラストレーター、地理学者らが講師として招かれることもあり、国や分野を超えた幅広い知見を得ることができ、非常に刺激的です」と上野君。

―留学先で感じていること、学んだこと
スイス連邦工科大学には、社会人経験を積んだ後に入学する学生も多く、意欲の高い学生が世界中から集まっています。 同じ建築の分野で高い志を持っている学生と日常的に議論ができ、お互いの国の建築について紹介や質問をし合うなど、日本ではなかなかできない経験をしています。各国の好きな建築物や、見に行くべき建築物に関する情報交換ができる点も大きな魅力です。

また、スイスはヨーロッパの中心に位置しており、隣国へのアクセスがしやすい点も特徴です。休暇中に「食」がテーマのミラノ万博を訪れ、各国の食の違いに興味を持ちました。食文化の多様性や質の高さを誇る国がある一方で、食糧や水をいかに確保するかという点に苦労し、工夫している国があります。この方向性の違いは「住環境」にも共通しています。
私が日本で設計課題に取り組む際は、豊かな空間をいかに生み出すかを考えて設計しますが、現在関わっているエジプト・カイロのプロジェクトでは、最低限の生活環境を低コストで供給することを第一に考えるなど、設計の方向性が大きく異なります。さまざまな国の学生と一緒に多国籍な授業・プロジェクトを行っているからこその驚きも少なくありません。

奥にあるのが作製中の模型。どのように表現するのが効果的か、グループでのディスカッションを交えながら進めていきます。模型が完成した時の達成感は万国共通です。

奥にあるのが作製中の模型。どのように表現するのが効果的か、グループでのディスカッションを交えながら進めていきます。模型が完成した時の達成感は万国共通です。

模型の作製方法は日本とあまり変わりませんが、スイス連邦工科大学では、どのプロジェクトもグループで行われており、個人の力よりもグループで話し合いながら意見をまとめていく過程に重点を置いています。

模型の作製方法は日本とあまり変わりませんが、スイス連邦工科大学では、どのプロジェクトもグループで行われており、個人の力よりもグループで話し合いながら意見をまとめていく過程に重点を置いています。

― 残りの留学期間の抱負
引き続き、プロジェクトの模型製作を行っていきます。都市全体の大きなスケールの模型なので製作に時間がかかっていますが、都市の現状を明らかにし、新たな都市空間の提案が引き出せるように工夫したいです。
また、英語での単純な会話には参加できても、議論が白熱すると話についていけないことがあり、語学面で苦労しています。短い留学期間ではありますが、建築に関する勉強だけでなく、語学力も鍛えたいです。そして、日本の建築についての情報発信も積極的に行い、私の紹介によって皆が興味を深め、実際に日本を訪れるきっかけとなればうれしいです。

現地では寮に滞在している上野君。寮にもさまざまな国の学生がいるので、英語以外の外国語や文化に興味をもつきっかけとなり、好奇心の幅を大きく広げるのに適した環境です。

現地では寮に滞在している上野君。寮にもさまざまな国の学生がいるので、英語以外の外国語や文化に興味をもつきっかけとなり、好奇心の幅を大きく広げるのに適した環境です。

学部時代から日本庭園の研究を行っている上野君。本学で行っている研究や日本建築について積極的に紹介します。どのような特徴があるか、英語で分かりやすく説明すると喜ばれます。

学部時代から日本庭園の研究を行っている上野君。本学で行っている研究や日本建築について積極的に紹介します。どのような特徴があるか、英語で分かりやすく説明すると喜ばれます。

スイスはヨーロッパの中心に立地しているため、国外への旅行も容易です。週末はヨーロッパの建築物を見学しに隣国へ足を延ばすこともあります。写真はスイスのマッターホルン。

スイスはヨーロッパの中心に立地しているため、国外への旅行も容易です。週末はヨーロッパの建築物を見学しに隣国へ足を延ばすこともあります。(写真はスイスのマッターホルン)

学部時代に経験したベトナムや台湾の建築設計事務所でのインターンシップをとおして、構法や素材だけでなく、文化的背景の違いによって住宅プランが日本と大きく異なることに驚いた上野君。その経験が今回の留学のきっかけになりました。

学部時代に経験したベトナムや台湾の建築設計事務所でのインターンシップをとおして、構法や素材だけでなく、文化的背景の違いによって住宅プランが日本と大きく異なることに驚いた上野君。その経験が今回の留学のきっかけになりました。(写真は台湾の建築設計事務所を訪れた時のもの)

― 在学生の皆さんへのメッセージ
海外の環境は、常に自分に変化を与えてくれます。留学中に多くの人に出会い、さまざまな場所を訪れた経験は、必ず将来に生きてくるはずです。また、留学に限らず、さまざまなフィールドにアンテナを張り、失敗を恐れずに経験を積んでみてください。何事も挑戦することが大切です。



2回にわたって「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」派遣留学生の現地リポートをお届けしました。いかがでしたか。
フィリピンで貧困問題の解決に取り組んでいる吉田君、大学での学びを深め、より専門的で実践的な勉強に取り組んでいる上野君。留学を終えた二人が、どのような報告をしてくれるか今から楽しみですね。

「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」は、資金面のサポートだけでなく、留学先での活動を自分で自由に計画できる点も大きな魅力の一つです。現在、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」第5期生を募集中です(本学の応募書類提出締切日:2016年2月8日)。そのほか、広島工業大学では、協定校への派遣留学や短期語学研修など、さまざまな留学プログラムを用意しています。留学に興味のある人は、ぜひ国際交流センターを訪ねてみてください。あなたも新たな一歩を踏み出してみませんか?

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第1期派遣留学生 吉田君の現地リポート

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