患者さんの気持ちがわかる医療人を目指して臨床実習 生体医工学科で臨床実習報告会を開催しました。

2015年12月01日

生命学部生体医工学科が開設されたのは2012年4月。第1期生は4年生となりました。学生は医療現場でさまざまな医療機器を取り扱う臨床工学技士の資格取得を目指していますが、その際に大きな意味を持つのが、学生のうちに病院で実務に携わる「病院実習」カリキュラムです。実習1年目となる今年は、学生が約1カ月半の間、中四国地方の16の病院で実習に携わりました。
9月30日、学科では病院実習で学んだことを後輩に伝えるための報告会を開催し、次年度の実習を希望する学生が発表を真剣に聞き入りました。

「4年生は、実習で得たことや学んだことに加え、自分の中に見つかった課題も後輩に伝えてください」と新田先生。

「4年生は、実習で得たことや学んだことに加え、自分の中に見つかった課題も後輩に伝えてください」と新田先生。

今後、病院実習を控えている後輩が、真剣なまなざしでメモを取ります。

今後、病院実習を控えている後輩が、真剣なまなざしでメモを取ります。

まず、県立広島病院で実習を行った國見啓太君と坂本優実さんが発表を行いました。今年の6月末から約1カ月半の間、救命救急センター業務、腎臓総合医療センター業務、人工心肺手術室業務、心臓カテーテル室業務などを体験しました。冠動脈バイパス手術や甲状腺腫瘍摘出手術など、幅広い手術を見学することもできました。

「実習生であっても、患者さんの治療に携わっていることを忘れないで」と(実習先の方に)教えられた國見君と坂本さん。その言葉を胸に、精いっぱい実習に取り組みました。

「実習生であっても、患者さんの治療に携わっていることを忘れないで」と(実習先の方に)教えられた國見君と坂本さん。その言葉を胸に、精いっぱい実習に取り組みました。

下関総合病院で実習を行った西村仁孝君。広工大からは一人だけでしたが、他の学校の学生といっしょになり、互いに切磋琢磨できました。

下関総合病院で実習を行った西村仁孝君。広工大からは一人だけでしたが、他の学校の学生といっしょになり、互いに切磋琢磨できました。

島根大学医学部附属病院での実習に臨んだ岡田直之君と積賀智弥君は、ペースメーカー外来や小児の心臓外科手術など、一週間ごとに違う現場を経験できました。実習の終わりには病院の全ての部署を見学し、臨床工学技士と各部署の関わり方を理解することもできました。

島根大学医学部付属病院での実習について発表する積賀君(左)と岡田君。心臓カテーテル業務について報告を行いました。

島根大学医学部付属病院での実習について発表する積賀君(左)と岡田君。心臓カテーテル業務について報告を行いました。

島根県立中央病院で実習を行った新川達士君。「途中で受け身ではいけないと気付き、事前に患者さんの状態を頭に入れるなど、積極的な行動がとれるようになりました」

島根県立中央病院で実習を行った新川達士君。「途中で受け身ではいけないと気付き、事前に患者さんの状態を頭に入れるなど、積極的な行動がとれるようになりました」

広島赤十字・原爆病院で実習を体験した高橋晃君は、臨床工学技士の業務内容のうち、危機管理業務、血液浄化業務、ICU手術業務の3つに携わりました。「血液浄化業務では、特殊な治療法とされる単純血しょう交換や腹水ろ過濃縮が見学できたので、とても勉強になりました」と報告しました。

実習中、医療用語を問われ、返答ができず悔しい思いをしたという高橋君。「直前に予習して対応するのではなく、日頃から勉強して知識を蓄えておくことが大事だとわかりました」

実習中、医療用語を問われ、返答ができず悔しい思いをしたという高橋君。「直前に予習して対応するのではなく、日頃から勉強して知識を蓄えておくことが大事だとわかりました」

徳山中央病院で実習した上田龍平君。「病院内の移動もあるので、実習中は体力も必要です」

徳山中央病院で実習した上田龍平君。「病院内の移動もあるので、実習中は体力も必要です」

全16グループからの報告では、ドクターヘリからの救急患者が運ばれてくる場面に遭遇し、病院スタッフの手際のよい対応が印象に残りました。また、実習中、患者さんが病気で亡くなられた話を聞き、命の尊さを実感しました。実習先にレポートを提出する際は、自分の感じたことを自分の言葉で書いてみてください。など、多くの貴重な経験が伝えられました。

新田先生は「臨床実習を終えて、学生たちがひと回り大きくなったと思います。自分の考えをしっかり伝えることができるようになりました。この経験をもとに、将来、患者さんの気持ちを察することができる医療人になるように成長してください」と総括しました。

発表終了後には次年度の実習についての概要説明が行われ、先輩の報告を聞いて刺激を受けた3年生は気持ちを新たにしていました。

発表を終えた岡田君。「実習中は、あいさつをしっかり行い、わからないことは質問するよう心掛けました。人工心肺装置を操作する臨床工学技士さんの姿はかっこよくて、絶対にこの仕事に就きたいと感じました」(岡田君は、島根大学医学部付属病院から内定をいただきました)

発表を終えた岡田君。「実習中は、あいさつをしっかり行い、わからないことは質問するよう心掛けました。人工心肺装置を操作する臨床工学技士さんの姿はかっこよくて、絶対にこの仕事に就きたいと感じました」(岡田君は、島根大学医学部付属病院から内定をいただきました)

発表を聞いた3年生の中野里奈さん。「今まで、漠然と病院勤務を考えていましたが、先輩の話を聞いて気持ちが高まってきました。専門用語を英語でも覚えておくことや、あいさつの大切さがよくわかったので、今日から意識していきたいと思います」

発表を聞いた3年生の中野里奈さん。「今まで、漠然と病院勤務を考えていましたが、先輩の話を聞いて気持ちが高まってきました。専門用語を英語でも覚えておくことや、あいさつの大切さがよくわかったので、今日から意識していきたいと思います」

「たくさんの関係者の方々に支えられて、多くの病院で実習させていただき、本当に感謝しています」と新田先生。

「たくさんの関係者の方々に支えられて、多くの病院で実習させていただき、本当に感謝しています」と新田先生。

今後、4年生は国家試験合格という大きな目標のもと、3月に受験を控えていますが、実習を報告する頼もしい姿から、その壁も必ず乗り越えてくれると感じられました。