建築工学科向山ゼミの学生が建築コンペで優秀賞を受賞 チームワークが受賞の秘訣

2016年06月10日

コンペ参加で実力を磨く
コンペ...ある課題について複数の参加者が案を出し合い、最もよいものを決めるもの。コンペティションの略。
設計やデザインを学ぶ建築系学科の学生は、コンペに参加する中でさまざまなスキルを磨いています。工学部建築工学科向山ゼミの学生も、複数の作品で競い合うコンペに多数参加し、アイデアや技術力、チームワークを鍛えています。
今回、岡山県が主催したコンペで優秀賞を受賞した学生に集まってもらい、作品のポイントやコンペ参加の意義について話を聞きました。

名称:おかやまCLT建築学生デザインコンペ
参加メンバー:玉井佑典 森廣亮祐 太田佳菜子 定行桃 寺口宜徳 田中一成 柴田野愛(工学部建築工学科・4年)
作品名:Integration- 囲いと支えの統合

コンペ参加メンバー。左の玉井君と森廣君が中心となってアイデアを練っていきました。

コンペ参加メンバー。左の玉井君と森廣君が中心となってアイデアを練っていきました。

リーダーの玉井君。「初めは2人で取り組んでいたのですが、締め切りが近づくにつれ手が足りなくなり、ゼミの仲間に手伝ってもらいました」

リーダーの玉井君。「初めは2人で取組んでいたのですが、締め切りが近づくにつれ手が足りなくなり、ゼミの仲間に手伝ってもらいました」

―優秀賞受賞おめでとうございます。向山ゼミでは、数多くのコンペに参加していますね。
「ゼミでは、3年生から積極的にコンペに参加しています。昨年度も、6~7つのコンペに参加しました」
―今回のコンペの名称にあるCLTとは何のことですか。
「Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の頭文字を取った略称で、板の木目が直交するように重ねて接着したパネルのことです。CLTは、もともとはヨーロッパで開発されたもので、集合材なので分厚い板が簡単に手に入る、コンクリートと比べて断熱性が高い、といった特徴があります。岡山県がCLT普及のためのプロジェクトに取り組んでいて、その一環で今回のコンペが開催されました」
―テーマは道の駅のトイレのデザイン。作品ではクロスさせた壁が特徴的ですが、このアイデアはどこから生まれたのですか。
「建築現場で使う作業テーブルからヒントを得ました。壁をクロスさせた間にトイレのブースを作っています。CLTの持つ高い施工性を活かした案です」

施工イメージ。屋根もCLTでできており、天窓を付けることで、採光性と換気性に優れた作りになっています。

施工イメージ。屋根もCLTでできており、天窓を付けることで、採光性と換気性に優れた作りになっています。

制作した建築模型。中央には中庭を配しました。

制作した建築模型。中央には中庭を配しました。

―どんなことに苦労しましたか。
「アイデアをまとめるまでが一番大変でした。決まってからは仲間に声を掛け、模型を作る人、資料のレイアウトを考える人、素材を準備する人など分担して作業を進めました。向山先生がよく"着地力"とおっしゃるのですが、決まってから最後まで一気にやりきる力が大切だと感じました。みんなで協力して一つのものを仕上げたことは、将来どんな仕事に就いても活躍できる力につながると思います」
―ゼミではどのように取り組まれていますか。
「建築家として、現在も現場で仕事をされている先生からは、社会に出て役に立つ実学としての設計を学んでいます。時に励まされ、時に厳しい助言をいただきながら、真摯に設計と向き合っています」

審査講評では「単純なCLTの組み合わせによる独立したトイレユニットで全体の形をつくりあげるアイデアがおもしろい」と評価されました。玉井君が持っているのは、木製の表彰状です。

審査講評では「単純なCLTの組み合わせによる独立したトイレユニットで全体の形をつくりあげるアイデアがおもしろい」と評価されました。玉井君が持っているのは、木製の表彰状です。

―コンペ参加で得たものを教えてください。
やりきる力が身に付きました。ここで培った技術を生かして、次は卒業研究で納得のいくものを作りたいです」(玉井君)
「コンペで賞をもらったのは初めてで、努力していれば結果は付いてくると実感できました。設計に対する想いがますます強まり、これから高い意識を持って取り組んでいけると思います」(森廣君)
「多くの仲間と協力してコンペに参加し、技術面でも精神面でも頼りになるチームになったと思います」(太田さん)
「ひとつのものを作れたことでチームワークが深まりました」(柴田さん)
「図面の画像加工などを担当しました。コンペを経験するたびに技術力がアップしているのを感じます。設計の道に進もうと思うので、いい経験ができています」(定行さん)
「忙しい時期でもみんなで集まって、頑張って成果を挙げることができました。春休みにインターンシップに行ったのですが、辛い時でもコンペのことを思い出して乗り越えることができました」(田中君)
複数の意見をまとめて答えを出すことは、社会に出てからも必要な能力です。そうした力や視野を広く持つ力を、コンペを通じて学んでいます」(寺口君の代理 寺本君)

向山ゼミの研究室は、テーブルやロフトなどを自分たちで手作りしています。こちらのスペースは休憩用。作業に疲れた心と体を癒しています。

向山ゼミの研究室は、テーブルやロフトなどを自分たちで手作りしています。こちらのスペースは休憩用。作業に疲れた心と体を癒しています。

2月20日に行われた授賞式の様子。

2月20日に行われた授賞式の様子。

実績を手にいざ就職活動・卒業研究へ
現在、4年生は、就職活動を行いながら卒業研究に向けてのアイデアを練っている段階。向山ゼミでは、ゼミ生全員が設計に取り組んでいます。「建築工学科は、構造も施工も幅広く学べ、それを理解したうえで進路を選択できるのが魅力です」と玉井君。コンペ受賞で得た自信を胸に、就職活動に卒業研究に頑張っています。

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