ソフトもハードも理解できる技術者になろう 電子情報工学科の実習授業を紹介します。

2016年07月05日

ソフトもハードもわかる技術者に
スマートフォンも、ロボットも、ゲーム機も、自動車も、ハードウェアソフトウェア両面の技術が活かされています。車に搭載されているハードウェアや、家電の組み込みシステムのように、「ハードとソフトの境界」にある技術と知識を身に付けることで、広く求められる技術者となることができます。
工学部電子情報工学科は、回路などのハードウェアと、プログラミングなどのソフトウェアをともに学ぶことができる学科です。社会のあらゆる分野で利用されている技術を学ぶことで、卒業生は、自動車、コンピュータ、通信機器などのメーカー、情報処理ソフトや情報通信システム関連の会社など、多方面で活躍しています。
学生たちが、実際にどんな授業を受けているのか、「電子情報工学実験C」の様子をのぞいてみましょう。

まず、実習を行う前に、学生自らこれから学ぶことになる回路についてのプレゼンテーションを行います。人前でわかりやすく説明する力を養います。

まず、実習を行う前に、学生自らこれから学ぶことになる回路についてのプレゼンテーションを行います。人前でわかりやすく説明する力を養います。

実習では、4年生や大学院生が後輩を指導します。かつて、自分たちも体験した実習だからこそ、きめ細かい指導が可能です。

実習では、4年生や大学院生が後輩を指導します。かつて、自分たちも体験した実習だからこそ、きめ細かい指導が可能です。

ハードを学ぶ「パルス回路」実習
3年生対象の「電子情報工学実験C」、この日は「パルス回路」と「C言語による画像処理」がテーマの実習を行いました。
「パルス回路」の実習では、先輩の指導を受けながらパルス回路実習装置を使って実際に回路を組んでいきます。さらに、実習装置で組んだものと同じ回路図を書いてパソコン上でシミュレーションを行い、双方の結果を比較します。グループで取り組むため、わからない部分はお互いにフォローし合いながら進められますし、先輩も巡回しているので質問することもカンタン。全員が理解したうえで、実習を進めることができます。

パルス回路実習装置を使用する中で、作業を進める人、記録する人、間違いがないか確かめる人など、自然とチームワークが生まれていました。

パルス回路実習装置を使用する中で、作業を進める人、記録する人、間違いがないか確かめる人など、自然とチームワークが生まれていました。

最終的に、回路で集めたデータをパソコンで処理し、エクセルでグラフを作っていきます。

最終的に、回路で集めたデータをパソコンで処理し、エクセルでグラフを作っていきます。

実習で幅広い知識を習得
「パルス回路」実習に参加した向井のり子さん(工学部電子情報工学科・3年 広島県立広島国泰寺高校出身)に実習のことや学科のことを聞きました。
「実習の授業は、座学で聞いて学んだことを自分の目や手を使って確認できるところが楽しいです。百聞は一見に如かず、ですね。電子情報工学科は、幅広い分野の知識を学べるので楽しいです。先生も、周りの男子学生もやさしいので、落ち着いた雰囲気の中、集中して学ぶことができます」

「身に付けた知識や技術を、将来、卒業研究やその先の仕事につなげていきたいです」と向井さん。

「身に付けた知識や技術を、将来、卒業研究やその先の仕事につなげていきたいです」と向井さん。

ソフトを学ぶ「C言語による画像処理」
「C言語による画像処理」の実習では、まず素材となる画像を学内で撮影します。その画像を、自らプログラミングしたソフトを使って、さまざまに加工していきます。プログラミング次第では、白黒反転や輝度の変更など、加工も自由自在。こちらの授業にも、先輩がスタンバイし、後輩を丁寧に指導していました。

画像にはできるだけ多くの色がほしいので、新1号館ピロティにあるモザイク画は、絶好の撮影ポイント。

画像にはできるだけ多くの色がほしいので、新1号館ピロティにあるモザイク画は、絶好の撮影ポイント。

自分でプログラミングしたソフトを用いて、画像処理を試みます。プログラムが、どのように画像を変えるのか想像しながら作業を進めることが大切です。

自分でプログラミングしたソフトを用いて、画像処理を試みます。プログラムが、どのように画像を変えるのか想像しながら作業を進めることが大切です。

撮影した画像をパソコンに取り込み、プログラミングをしたソフトで画像を加工していきます。色調の反転は、比較的簡単に行うことができます。

撮影した画像をパソコンに取り込み、プログラミングをしたソフトで画像を加工していきます。色調の反転は、比較的簡単に行うことができます。

自分を成長させる充実した環境
実習を指導した4年生と指導を受けた3年生に話を聞きました。
成田博昭君(工学部電子情報工学科・4年 鳥取県立米子工業高校出身)
「昨年、自分たちが教えてもらったことを今度は後輩に指導していますが、プログラミングについて教えるときでも、ソフトとしてだけではなく回路などのハードと共通する部分を意識して伝えるようにしています。やはり、ハードとソフト、両方使えてこそ将来に生きてくると思います。そのためにも、やれる時にしっかり勉強しておくことが大切です」

久保洋貴君(工学部電子情報工学科・3年 広島県立五日市高校出身)
「電子情報工学科では、スマートフォンやパソコンなど身の回りで使われている技術について学ぶことができるので、そこが楽しいですね。学びの幅が広いので、例えば、大学に入学してから自分の進むべき道を選ぶことも可能です。広工大は施設も充実しており、先生方も熱心に指導してくださるので、やりたいことをしっかり実現できると思います」

成田君「企業からすでに内定をいただいたのですが、面接では大学で学んだ知識を問われ、勉強してきたことが役に立ちました」

成田君「企業からすでに内定をいただいたのですが、面接では大学で学んだ知識を問われ、勉強してきたことが役に立ちました」

久保君「回路に興味があるので、回路について専門に研究するゼミに進みたいと思っています」

久保君「回路に興味があるので、回路について専門に研究するゼミに進みたいと思っています」

ソフトとハードそのつながりを想像する
授業を担当している升井義博先生にお話を伺いました。
「実習では、体験することで知識を定着させてほしいと考えています。その際に、意識してほしいのは想像すること。プログラミングを学ぶ時はその背後でどういう回路が動いているのか、逆に回路を組むときにはどんなプログラミングで動いているのかを想像してほしいですね。そのつなぎの部分を学ぶことが、将来に生きてきます」
「プログラムが動くときには必ずハードがあります。社会では、ソフトとハードどちらも理解し、ものづくりの際にどちらを利用するのかを判断する技術者が求められています。車の自動運転や障害物検知システムなど、ハードとソフトの境界にある技術が伸びていく中で、そうした場所で活躍できる技術者を育てていきたいです」

「大学でソフトとハードを学んだ経験があれば、企業でより本格的に取り組んだとしても、戸惑わないで済むことでしょう」と升井先生。

「大学でソフトとハードを学んだ経験があれば、企業でより本格的に取り組んだとしても、戸惑わないで済むことでしょう」と升井先生。

電子情報工学科