仲間とのディスカッションを通じて「自分の考え」を形成しよう 情報工学科濱崎ゼミの「夏の合同合宿」をご紹介します。

2016年10月07日

合宿で他大学の学生と意見交換
情報学部情報工学科濱崎ゼミでは、9月13・14日の2日間、広島工業大学八千代校舎にて、広島大学、岡山県立大学で電子工学・情報工学を学ぶ学生たちと合同で、合宿形式の勉強会を行いました。合同合宿のテーマは「なぜ研究するのか」。ワールド・カフェ方式のグループディスカッションをメインに、参加メンバー同士が自由に意見交換しながら、研究や学びに対する意欲・意識を高め合う機会になりました。

「先生にとって研究する理由とは」がヒントに
グループディスカッションの前に、学生たちは、広島大学で先端集積システム工学の研究をされている藤島先生と、本学の濱崎先生による講演を聴講しました。先生方の話す内容は、このあとのディスカッションのヒントにもなります。

広島大学7名、岡山県立大学5名、そして本学6名、計18名の学生が参加。他大学の学生の考え方や意見が聞ける貴重な機会となりました。

広島大学7名、岡山県立大学5名、そして本学6名、計18名の学生が参加。他大学の学生の考え方や意見が聞ける貴重な機会となりました。

「次の世代にこの社会を残すために研究していると考えています」と広島大学の藤島先生。研究成果の本質を考えることや、次世代のための豊かさを想像することの大切さ、想定外の分野で研究が生き続ける可能性を意識して専門家以外でもわかる表現を心掛けることの重要性などが語られました。

「次の世代にこの社会を残すために研究していると考えています」と広島大学の藤島先生。研究成果の本質を考えることや、次世代のための豊かさを想像することの大切さ、想定外の分野で研究が生き続ける可能性を意識して専門家以外でもわかる表現を心掛けることの重要性などが語られました。

「消費者の求める製品やサービスは必ずコモディティ化(※)します」と濱崎先生。発光ダイオードや半導体の研究で有名な西澤先生や、アップル社を創設したスティーブ・ジョブズの功績を例に、トレンドにあらがう独創的な視点の必要性、本質を追究することの大切さなどが語られました。※競合する製品の差別化特性(品質、機能、形状など)が無くなり、製品による違いが見出しにくくなっている状態のこと。

「消費者の求める製品やサービスは必ずコモディティ化(※)します」と濱崎先生。発光ダイオードや半導体の研究で有名な西澤先生や、アップル社を創設したスティーブ・ジョブズの功績を例に、トレンドにあらがう独創的な視点の必要性、本質を追究することの大切さなどが語られました。
※競合する製品の差別化特性(品質、機能、形状など)が無くなり、製品による違いが見出しにくくなっている状態のこと。

先生方の話の中で印象に残った言葉やフレーズを、テーブルに用意された模造紙に書き込んでいきます。「次世代」「研究の継承」「独創性」など、たくさんの言葉が浮かんできました。

先生方の話の中で印象に残った言葉やフレーズを、テーブルに用意された模造紙に書き込んでいきます。「次世代」「研究の継承」「独創性」など、たくさんの言葉が書き込まれました。

研究のモチベーションについて考えよう
続いて、「モチベーション(Motivation)」について意見交換をするグループディスカッションが、ワールド・カフェ方式で行われました。「ワールド・カフェ方式」とは、「オープンで自由な会話を通してこそ、イキイキとした意見の交換や新たな発想の誕生が期待できる」という考え方に基づいた話し合いの手法。少人数に分けたテーブルで自由に対話し、一定の時間ごとにテーブルのメンバーをシャッフルしながら意見やアイデアを伝え合うことで、多くの意見が交わり、新たな発想を生み出します。研究のモチベーションについて、模造紙に書き込んだ先生の言葉をヒントにディスカッションをスタートし、自由に発想を広げ探求していきました。これまでにも、グループディスカッションを通じて自らの考え方を相手に伝えつつ確立させていくという機会を多く経験している広工大生の本領発揮です。

「このディスカッションは、自分の考えを探求するもので、正解はありません」と濱崎先生。「例えば、これから研究を始める後輩に対してどのように動機づけすればいいのかをイメージすると、考えやすいでしょう」とアドバイス。

「このディスカッションは、自分の考えを探求するもので、正解はありません」と濱崎先生。「例えば、これから研究を始める後輩に対してどのように動機づけすればいいのかをイメージすると、よいでしょう」とアドバイス。

3~4名のグループに分かれて活発に意見交換が行われます。1人はテーブルホストとして残り、他のメンバーはラウンドごとに違うテーブルに移動。20~25分の話し合いを4ラウンド行いました。

3~4名のグループに分かれて活発に意見交換が行われます。1人はテーブルホストとして残り、他のメンバーはラウンドごとに違うテーブルに移動。20~25分の話し合いを4ラウンド行いました。濱﨑ゼミの4年生は、既に卒業研究に本格的に取り組んでいることもあり、自分の経験に基づいて意見を展開できている様でした。

挙がった意見、気づいたことなどを、テーブルの上の模造紙に自由に書き込みます。ラウンドごとに、前のグループが書き込んだ意見を参考にしつつ話し合いを進めていきます。

挙がった意見、気づいたことなどを、テーブルの上の模造紙に自由に書き込みます。ラウンドごとに、前のグループが書き込んだ意見を参考にしつつ話し合いを進めていきます。

各テーブルにはトーキング・オブジェクトとしてスプーンが用意されています。「話すときにはスプーンを手にしてください。自分が今から意見を述べるぞ、という周りへのアピールになったり、話す心構えをもつ訓練にもなりますよ」と濱崎先生。

各テーブルにはトーキング・オブジェクトとしてスプーンが用意されています。「話すときにはスプーンを手にしてください。自分が今から意見を述べるぞ、という周りへのアピールになったり、話す心構えをもつ訓練にもなりますよ」と濱崎先生。

研究を楽しむことの重要性を発見
最後に、まとめた内容をグループごとに発表しました。どのグループも、研究に対するモチベーションを維持するために大切なこととして、いちばんに挙がったのが「研究を楽しむこと」の重要性。楽しむための要素として「達成感を得るために具体的な目標を定める」「やりがいを見つける」「他の人と知識を共有する」などの意見が多くみられました。また、「社会に出た時の力を身につける」といった学生らしい意見も印象的でした。

「先輩から引き継ぎ、後輩へと繋いでいくリレー型の研究は長距離走。息切れをしないために、自分の区切りを見つけることも必要だと考えました」。話し合いは広がりを見せたようです。

「先輩から引き継ぎ、後輩へと繋いでいくリレー型の研究は長距離走。息切れをしないために、自分の区切りを見つけることも必要だと考えました」。リーダー役を務めた濱﨑ゼミの倉本君が長期に渡る研究についてグループ内でまとまった意見を発表しました。

「知識を研究に役立てること自体が楽しいし、予想通りの実験結果が得られた時には面白さを実感できます」。モチベーションに繋がる研究の楽しさについて深く考えたことが伺えます。

「知識を研究に役立てること自体が楽しいし、予想通りの実験結果が得られた時には面白さを実感できます」。モチベーションに繋がる研究の楽しさについて深く考えたことが伺えます。

進学にも、就職にも生かせる経験に。
進学を希望している倉本大輔君(4年生・広島県 盈進高校出身)は「卒業研究でセンサーの低消費電力化に取り組んでおり、いまは研究が楽しくモチベーションも高いので、意見をどんどん出すことができました。面白い話を聞くこともできたので、これから先、研究のモチベーションが下がったときに、今日のことを思い出したいですね」と今後の展望を教えてくれました。
就職を希望している岡田和文君(4年生・広島県立廿日市西高校出身)は「私は今回が初めての参加です。就職活動ではグループ面接が多く、自分の考えていることを自分の言葉できちんと伝えられることが大切と感じるので、話す力を鍛えるという点でも、とても有意義な勉強会だと思います」と、ディスカッションを終えての感想を聞かせてくれました。

「広島大学と岡山県立大学の学生からとてもいい刺激を受けています」と倉本君(左)、岡田君(右)。

「広島大学と岡山県立大学の学生からとてもいい刺激を受けています」と倉本君(左)、岡田君(右)。白熱する議論の中で、研究やディスカッションへの取り組み方などについて、大学間で違いがあることを感じ、3大学の学生たちは互いに良い影響を受けた様です。

「目的をもって積極的に学ぶ意識を向上させること、そして仲間と対話しながら自分の考えを形成する力を育むことが、合同合宿の大きな目的です」と濱崎先生。

目的をもって積極的に学ぶ意識を向上させること、そして仲間と対話しながら自分の考えを形成する力を育むことが、合同合宿の大きな目的です」と濱崎先生。

知識と意識を伸ばすために
1日目のディスカッションで、研究を楽しむことの大切さに気づいた学生たち。今回のように他大学と交流を持つことができるのも濱崎ゼミの魅力の一つといえます。今後も、他大学と連携しながら、知識を身に付けるだけでなく、研究に対する意識も向上させる取り組みを進めていく予定です。

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