高齢化社会を支える情報技術を紹介 「第30回広島工業大学公開シンポジウム」を開催しました。

2017年01月24日

研究の「今」を伝えるシンポジウム
「大学の研究は難しい」「よくわからない」という声を、耳にすることがあります。そこで広島工業大学では、一般の方々に研究内容や大学の取り組みを知っていただく「公開シンポジウム」を毎年開催しています。
30回目となる2016年度のテーマは「高齢化社会を支える情報技術 -最新の情報技術を利用した高齢者のための生活支援-」。高齢化が進む中、今、大きな問題となっているのが「高齢者のコミュニケーション不足」です。情報学や医学、言語学などの先端分野が協力してつくる「コミュニケーション科学」という領域で研究を行っている研究者をお招きし、講演やパネルディスカッションを行いました。

第1部の特別講演では2名の方にご講演いただき、その後、コーディネーターの知的情報システム学科 安部伸治先生が講演を行いました。

安田先生は、さまざまな認知症患者支援機器・システムを開発し、研究を行っています。

安田先生は、さまざまな認知症患者支援機器・システムを開発し、研究を行っています。

スマートフォンやメモ帳、ICレコーダーなどを装着した認知症患者向けのメモリーベストを披露する安田先生。

スマートフォンやメモ帳、ICレコーダーなどを装着した認知症患者向けのメモリーベストを披露する安田先生。

米澤先生は「擬人的媒体」という言葉を生み出し、世の中に広めた方としても知られています。

米澤先生は「擬人的媒体」という言葉を生み出し、世の中に広めた方としても知られています。

実験の様子を説明する安部先生。「スマクロ」サービスは株式会社システムフレンドを通じて、2016年4月から提供が始まっています。

実験の様子を説明する安部先生。「スマクロ」サービスは株式会社システムフレンドを通じて、2016年4月から提供が始まっています。

自由に意見が交わされたパネルディスカッション
第2部では、情報学部知的情報システム学科の山岸 秀一先生が加わり、独居高齢者の地域コミュニティへの関わりをテーマにパネルディスカッションが行われました。山岸先生の専門であるVR(ヴァーチャルリアリティ)技術を用いた複数の人が集まれるコミュニティづくりや、高齢者の家族をサポートするためのICTの利用法まで、幅広いテーマで議論が重ねられました。

地域の方から学生まで、多くの方にご参加いただきました。

地域の方から学生まで、多くの方にご参加いただきました。

「コミュニケーション科学という分野で、実際にどのような研究や開発が行われているのかを、まずは知っていただきたいという思いで開催しました。ここから生まれたつながりをもとに、新たなフィードバックがあることを期待しています」と安部先生。

「コミュニケーション科学という分野で、実際にどのような研究や開発が行われているのかを、まずは知っていただきたいという思いで開催しました。ここから生まれたつながりをもとに、新たなフィードバックがあることを期待しています」と安部先生。

会話難民を救うために
聴講した吉村駿汰さん(知的情報システム学科 3年)は「安部ゼミに所属していますが、さまざまな先生の幅広い視点を知ることで、ゼミの研究テーマについてより深く理解することができました。参加してよかったです」と感想を教えてくれました。

安部先生は、講演の中で、1週間の会話が2~3回以下の「会話難民」と呼ばれる高齢者が200万人近く存在していることを紹介しました。高齢化が急速に進む日本では、高齢者のコミュニケーション問題への早急な対応が求められています。これらの課題について、研究者はどう考え、最新の情報技術をどのように利用しようとしているのか、その一端をご覧いただけたのではないでしょうか。

今後も、広島工業大学では、研究成果を皆様に分かりやすく紹介する機会を設けてまいります。ご期待ください。

公開シンポジウム

安部ゼミ・研究室