ベンチ、ツリーハウス、住宅デザインをテーマにコンテストを開催 「ひろもくデザインアワード」

2017年02月17日

「木の文化」の素晴らしさを伝えたい
広島県には、豊かな森林資源が存在しています。そして、その資源を活用する木材加工技術を保有する企業も数多くあります。こうした木や、木の周辺にある文化・技術の素晴らしさを、さまざまな世代の方々に知っていただくために、今年度から「ひろもくデザインアワード」という新しいコンテストをスタートさせました。
広島工業大学プロジェクト研究センター「建築分野における木材利用研究センター」、一般社団法人広島県木材組合連合会、広島県木造住宅生産体制強化推進協議会の主催によるもので、第1回では県産材を使用した「ベンチ」と「ツリーハウス」のデザインを募集し、たくさんの個性的なデザイン画をご応募いただきました。さらに、ベンチ部門で優秀作品に選ばれたものについては、広島工業大学の学生が実物のベンチを製作し、表彰式で披露しました。

12月18日に行われた表彰式の様子。ベンチ部門には87点の応募があり、その中で20脚が実物のベンチになりました。表彰式には、ものつくり大学学長の赤松明様にご臨席いただき、各作品を講評していただきました。

12月18日に行われた表彰式の様子。ベンチ部門には87点の応募があり、その中で20脚が実物のベンチになりました。表彰式には、ものつくり大学学長の赤松明様にご臨席いただき、各作品を講評していただきました。

表彰式の後でベンチの実物が披露されました。受賞した子どもたちは自分の絵が本物になった喜びで、大きな歓声を上げていました。

表彰式の後でベンチの実物が披露されました。受賞した子どもたちは自分の絵が本物になった喜びで、大きな歓声を上げていました。

あらためて感じる国産木材の素晴らしさ
建築デザイン学科主任教授の杉田洋先生に話を聞きました。今年度開設した建築デザイン学科では、木の伐採体験や木材加工会社の見学、県産材を使ったベンチの製作など"木を知り木を学ぶ"授業を積極的に取り入れています。
「ベンチ部門では、地元の小学生からたくさんご応募いただきました。広島の小学生が描いた絵が、広島産の木材を利用して、広島の大学生の手によって実物となることに意味がある企画だと考えています。国産木材の素晴らしさを、デザインした子どもたちも、実際にベンチを製作した学生たちも、感じることができたのではないでしょうか」
製作したベンチは、せらにし青少年旅行村や、せら夢公園・ワイナリー、もみのき森林公園、広島県緑化センターなどの施設に設置されます。

「想像していた以上に、バラエティ豊かなデザインが集まりました」と杉田先生。

「想像していた以上に、バラエティ豊かなデザインが集まりました」と杉田先生。

最優秀賞を受賞した「ダックスベンチ」。背もたれの顔の部分と短い脚が特徴です。これらのベンチは建築デザイン学科の番匠谷先生と、3年生が中心になって製作しました。

最優秀賞を受賞した「ダックスベンチ」。背もたれの顔の部分と短い脚が特徴です。
これらのベンチは建築デザイン学科の番匠谷先生と、3年生が中心になって製作しました。

こちらも最優秀賞を受賞した「グラデュアリーベンチ」。複数の高さのベンチを組み合わせることで、大人から子どもまで快適に座ることが可能です。

こちらも最優秀賞を受賞した「グラデュアリーベンチ」。複数の高さのベンチを組み合わせることで、大人から子どもまで快適に座ることが可能です。

こちらのベンチは、大きなパフェを描いたカラフルな原画を再現するために、塗装に力を入れました。思わず座ってみたくなるような楽しそうなベンチが完成しました。

こちらのベンチは、大きなパフェを描いたカラフルな原画を再現するために、塗装に力を入れました。思わず座ってみたくなるような楽しそうなベンチが完成しました。

雨が降っても濡れないように屋根の付いたベンチ。下部に本棚があったり、小さなブランコが付いていたりと、遊び心満載です。

雨が降っても濡れないように屋根の付いたベンチ。下部に本棚があったり、小さなブランコが付いていたりと、遊び心満載です。

夢や希望の集まったデザインがたくさん集まりました。ご応募いただきありがとうございました。

夢や希望の集まったデザインがたくさん集まりました。ご応募いただきありがとうございました。

第2回は新築・インテリアがテーマ
12月の表彰式では、第2回ひろもくデザインアワードの表彰も同時に行われました。第2回では、県産材・国産材を利用した住宅デザイン(新築部門・インテリア部門)を募集しました。居住者のニーズを反映しながら、木材の利用についての新しい技術・手法に関する提案がふんだんに盛り込まれたデザインが、両部門合わせて54作品集まりました。

「私が住んでみたいと思うような、すばらしいアイデアを持った作品が多数ありました」と審査委員長を務めた建築工学科の向山徹先生。「木造建築の技術には、伝統的に培われてきた後世に継承されるべき技術と、これからの時代の要請や価値観の変化に対応した新しい技術があります。ひろもくデザインアワードを通じて、これらの木造技術が、一般の方々に"見える化"できればと考えています。そうすれば、国産材・県産材の活用の幅も広がってくるはずです」

「新しい技術や新しい発見があり、とても勉強になり楽しい審査でした。これを機会に、木造建築の可能性を、広く知っていただきたいですね」と向山先生。

「新しい技術や新しい発見があり、とても勉強になり楽しい審査でした。これを機会に、木造建築の可能性を、広く知っていただきたいですね」と向山先生。

インテリア部門最優秀賞「木に囲まれて暮らす家」(株式会社ハウジングネットワン 花井 佳代 氏)さりげなく木が存在し、気が付くと木がそこにある、という生活空間を生み出しています。

インテリア部門最優秀賞「木に囲まれて暮らす家」(株式会社ハウジングネットワン 花井 佳代 氏)
さりげなく木が存在し、気が付くと木がそこにある、という生活空間を生み出しています。

新築部門最優秀賞「ちいさな家」(ヤマネホールディングス株式会社)簡便なつくりで、山の中でも街の中でもフィットする木の暮らしを提案しています。

新築部門最優秀賞「ちいさな家」(ヤマネホールディングス株式会社)
簡便なつくりで、山の中でも街の中でもフィットする木の暮らしを提案しています。

木材の利用が森林サイクルを維持する
山に植林し、それを育て、収穫する。このサイクルを維持していくためにも、地元で生産された木材を積極的に利用していくことが大切です。第1回・第2回のひろもくデザインアワードでは、木の素晴らしさを再認識でき、木材利用を推進するような素晴らしいデザインが多数集まりした。ご応募いただいた皆さま、ありがとうございました。ひろもくデザインアワードは、今後も開催する予定です。皆さまのご応募をお待ちしております。

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第2回ひろもくデザインアワードにおいて、最優秀賞・優秀賞を受賞された方々は以下のとおりです。(敬称略)

◎インテリア部門
最優秀賞
「本に囲まれて暮らす家」
株式会社ハウジングネットワン 花井 佳代

優秀賞
「庫裏の囲炉裏空間」
田原泰浩建設設計事務所 田原 泰浩

優秀賞
「HO邸リノベーションー既存木造住宅を活かし、いまとこれからに合わせて再生ー」
高野俊吾建築設計事務所/永本建設株式会社

◎新築部門
最優秀賞
「ちいさな家」
ヤマネホールディングス株式会社

優秀賞
「自然と親しむ木の香る家」
橋本建設株式会社 橋本 英俊

優秀賞
「木香の家」
株式会社大之木ダイモ 大之木 伸行

優秀賞
「平屋の木組みの家」
永本建設株式会社 永本 清三

優秀賞
「杜のアレイ」
株式会社竹野内建設/株式会社現代計画研究所

プロジェクト研究センター

建築デザイン学科