未来の建築家が挑むコンテスト―その2 木の家設計グランプリでアンダー20賞を受賞

2018年02月19日

2017木の家設計グランプリに挑戦した、向山ゼミの3グループ。前回の最優秀賞に続き今回は、アンダー20賞を受賞したグループを紹介します。

アンダー20賞を受賞した塩谷恭佳さん(柳井高校)、長尾亮平さん(尾道東高校)、藤森天夢さん(県立広島工業高校)、丹下雄斗さん(今治工業高校)

アンダー20賞を受賞した塩谷恭佳さん(柳井高校)、長尾亮平さん(尾道東高校)、藤森天夢さん(県立広島工業高校)、丹下雄斗さん(今治工業高校)

アンダー20賞「六角形の家」

アンダー20賞「六角形の家」

まずは手を動かそう
円形に近い六角形をベースに、さまざまな多様性や可能性を織り込んだ「六角形の家」。最初から「多面体」を提案していた4人がグループになりました。図面を作るため「六角形を組み合わせ、いろんな形に」というところから全員でアイデア出し。「最初のころは、とにかく何でもたくさん書いていきました」と自分のスケッチブックを手に振り返る塩谷さん。ここでも「悩んでもしょうがない。まずは手を動かそう」という向山先生の指導が生きています。

向山先生は、夏休みに1人一冊以上スケッチをするよう指導。普段から手を動かすことで、コンペでも変わらずイメージを形にできるようになります。

向山先生は、夏休みに1人一冊以上スケッチをするよう指導。普段から手を動かすことで、コンペでも変わらずイメージを形にできるようになります。

目を引く模型の形。その陰には...
もともとのアイデアを考えた塩谷さんは「グリッド(基本的な形)1つ決定するのも大変でした。六角形の大きさ、面積を決めるのも苦労の連続でした」、長尾さんは「見栄えするよう、壁に飾りで細い柱を付けました。木材を細くカットし模型を完成させるのは大変でしたが、先輩が手伝ってくれました」と振り返ります。同ゼミの先輩もまた、コンペに出た経験を持ちます。学年が違っても、かつての苦労や喜びといった体験を元に、気さくにアドバイスしてくれる雰囲気が同ゼミの自慢です。

模型が完成するまでの道のりを振り返る、左から塩谷さん、長尾さん、藤森さん

模型が完成するまでの道のりを振り返る、左から塩谷さん、長尾さん、藤森さん

木材で作った模型が高評価
そんな4人の苦労は、審査会当日報われます。「模型がきれいでかっこいいとあちこちから言われました。模型作りは、一般的に加工のしやすいスチレンボードをしようすることが多く、手間のかかる木材で作っているチームはゼロ。木造のコンペなので、先輩から木材を使ったらとアドバイスをもらったことがよかった」と藤森さん。まさに、向山ゼミの存在感を示した瞬間でした。
審査会当日は、長尾さんが代表で審査員たちの質問に答えました。「建築家の竹原先生から、横に長く間延びし過ぎだと指摘されました。次に生かせるアドバイスがもらえてよかったです」と話します。

本物の木材を細くカットし貼り付けた、普通の模型より手間がかかった力作。木材らしさが出て美しい仕上がりです。

本物の木材を細くカットし貼り付けた、普通の模型より手間がかかった力作。木材らしさが出て美しい仕上がりです。

将来に生きる学びを得たコンペ
見事、ファイナル審査に進み、アンダー20賞を受賞した「六角形の家」。コンペを振り返り、塩谷さんは「将来は住宅の設計に関わりたいと思っています。他県から応募のプレゼンを見ると、地域の特性を生かした作品がたくさんあり、良い勉強になりました」と満足そう。長尾さんは「社会人になったら、きっとこんなつらいことはないだろうと思います。コンペでは、有名な建築家の先生から、特に構造について直接講評を聞くことができ、それだけで行ってよかったなと思いました。貴重な経験を将来の仕事に生かしたいと思います」、藤森さんは「将来は、公共施設の建築現場で仕事がしたいです。木造の屋根部分が十分に理解できていなかったのですが、コンペを通じ勉強になりました」と振り返ります。

アンダー20賞の賞状

アンダー20賞の賞状

コンペへ挑戦することで、喜びだけでなく、自身に足りないものを見つけ、刺激を得た学生たち。本学卒業生の一級建築士合格者数が、中四国九州の私立大学で8年連続1位であるの、こういった実践的な教育の賜物です。
学生たちは今後、プロの目で直接作品の評価がもらえたこと、新しい知識を得たことを財産とし、就職活動や卒業研究に励んでくれることでしょう。ダブル受賞、本当におめでとうございます。