©Hiroshima Institute of Technology. All Rights Reserved.

あなたの血液が、誰かのいのちをつなぐ 学生主体で運営する「工大献血」

2018.06.29

このニュースは、クローズされました

手術や治療で必要な血液量を安定して確保するには、献血が不可欠。しかし、一度の献血量には限度があったり、血液の保管期限が定められたりしているため、慢性的に血液が不足しています。そこで広島工業大学では学生自治会献血会を組織。足りない血液を補うために、年3回「工大献血」を行っています。工大献血の歴史は古く、50年以上続いている活動です。この実績が評価され、2016年に日本赤十字社広島県支部の赤十字サポーター学校法人第1号として認定されました。

5月29日にNexus21で、今年度1回目の工大献血を行いました。この日の受付者数は418人(うち献血者数348人)。多くの学生や教職員にご協力いただきました。

毎年献血者数を伸ばしている工大献血。今年も増加を見込んで、県内の献血バス5台すべてが集結。

毎年献血者数を伸ばしている工大献血。今年も増加を見込んで、県内の献血バス5台すべてが集結。

献血活動を影で支える、学生自治会献血会の活躍
「献血にご協力をお願いします!」大きな声で呼びかけるのは、学生自治会献血会のメンバーたち。この日のために1ヵ月かけて準備しました。事前に、日程調整や会場配置を広島県赤十字血液センターと打ち合わせを行い、学内ではポスター掲示やビラ配りを実施しました。当日は問診票の書き方や検査への誘導を行い、献血者をサポートします。その献身的な姿から「献血者に気持ちよく献血をしてもらいたい」という想いが伝わってきます。

エスカレーター付近の学生に献血参加を呼びかけ中。大きなプラカードと赤いジャンパーが目を引きます。

エスカレーター付近の学生に献血参加を呼びかけ中。大きなプラカードと赤いジャンパーが目を引きます。

まずは問診票に健康状態を記入してもらいます。わからないところは献血会メンバーがフォロー。

まずは問診票に健康状態を記入してもらいます。わからないところは献血会メンバーがフォロー。

問診票記入後は受付で本人確認。「献血前には、しっかり水分を補給してくださいね」と注意事項が説明され、飲み物が手渡されていました。

問診票記入後は受付で本人確認。「献血前には、しっかり水分を補給してくださいね」と注意事項が説明され、飲み物が手渡されていました。

続いて血圧測定と血液検査。脈拍が正常かどうか、また血液型の判定とヘモグロビン濃度が基準値に達しているかをチェック。

続いて血圧測定と血液検査。脈拍が正常かどうか、また血液型の判定とヘモグロビン濃度が基準値に達しているかをチェック。

検査をクリアしたら献血バスに入って献血開始。足を伸ばしてゆったりくつろげるシートなので、リラックスできます。

検査をクリアしたら献血バスに入って献血開始。足を伸ばしてゆったりくつろげるシートなので、リラックスできます。

工大献血に参加者した学生にお話を伺いました。

宮本篤志さん(地球環境学科1年)「今日は午前中で授業が終了。帰りがけに声をかけられて参加しました。献血は今回が初めて。最初は緊張したけど、献血会のメンバーや看護師さんが優しく対応してくれたので安心できました。」

宮本篤志さん(地球環境学科1年)
「今日は午前中で授業が終了。帰りがけに声をかけられて参加しました。献血は今回が初めて。最初は緊張したけど、献血会のメンバーや看護師さんが優しく対応してくれたので安心できました。」

福田優さん(生体医工学科1年)「『血管が細くて注射針がさせない』と言われ、残念ながら今回は献血できませんでした。『体調や気候によって血管は伸縮する』と教えていただいたので、また次の機会にチャレンジします」

福田優さん(生体医工学科1年)
「『血管が細くて注射針がさせない』と言われ、残念ながら今回は献血できませんでした。『体調や気候によって血管は伸縮する』と教えていただいたので、また次の機会にチャレンジします」

献血を身近にする使命感を持って
献血会会長 神崎甫さん(地球環境学科4年)
この活動で一番大事なのは、参加者に『また献血しよう』と感じてもらうことです。継続的に献血する意識が根付いていけば、献血者数は自然と増えます。そのために献血者への心配りは欠かせません。たとえば問診票の記入。書き方がわからないようなら、積極的に声をかけて手助けします。私たちにできることは小さなことかもしれませんが、学生が献血を身近に感じてくれたらうれしいです」

「自分たちの対応で、少しでも献血に良いイメージを持ってもらい、次回の参加につながればと思います」と神崎さん。

「自分たちの対応で、少しでも献血に良いイメージを持ってもらい、次回の参加につながればと思います」と神崎さん。

日本赤十字社のデータによると2007年〜2016年の10年間で、10代〜30代の献血者数が31%減少。近年、若者の献血離れが問題となっています。そんな中、年々献血者を増やし続けている工大献血。そこには献血会メンバーの努力と、学生たちの献血に対する高い意識を感じました。次回の工大献血は9月を予定しています。献血は人のいのちをつなぐ社会貢献。多くの方の参加をお待ちしています。