元バレーボール全日本女子代表 狩野舞子さんが語る「スポーツ講演会」 世界を舞台に活躍したアスリートに学ぶ

2019年01月23日

広島工業大学では、スポーツ界で活躍された方をお招きし、スポーツを通して得た経験や人生観を語っていただく「スポーツ講演会」を開催しています。学生生活や今後の人生に活かしてもらおうと、体育会本部の学生が中心となって企画・運営しています。今回のゲストは、世界を舞台に活躍した元バレーボール全日本女子代表の狩野舞子さん。「私のバレーボール人生」をテーマにお話いただきました。その様子をお伝えします。

600人収容のデネブホールが埋まるほどの盛況ぶり。

600人収容のデネブホールが埋まるほどの盛況ぶり。

講演会に先立ち、体育会本部長の田中雄大さん(機械システム工学科4年)が挨拶。「世界を舞台に戦った狩野さんのお話から学び、部活動やサークル活動など、今後の学生生活に活かしてください」

講演会に先立ち、体育会本部長の田中雄大さん(機械システム工学科4年)が挨拶。
「世界を舞台に戦った狩野さんのお話から学び、部活動やサークル活動など、今後の学生生活に活かしてください」

周りのレベルの高さが、自分を高める刺激に
両親、姉ともにバレーボールをやっていた影響で小学校4年生からバレーボールを始めた狩野さん。当時から身長は高く、小学校6年生の時には173cmと体格に恵まれていました。最初の転機はユース日本代表に選ばれた中学校2年生の時。周りの技術の高さに驚きながらも「自分も追いつきたい。追い越したい」と、刺激になったそうです。高校はバレーボールの名門、八王子実践高校に進学。さらに練習漬けの毎日を送ります。その時影響を受けたのは「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」という先生の言葉。「やってみないとできるかできないか、わかりません」狩野さんは、今も迷った時はチャレンジすることに決めているそうです。

進行役の広島FMパーソナリティー広瀬桃子さんが軽快にトークを進めていきました。

進行役の広島FMパーソナリティー広瀬桃子さんが軽快にトークを進めていきました。

「高校時代は本当に厳しくて、体育館の使用時間を過ぎたら校庭に出て、夜まで泥だらけになって練習を続けていましたね」と狩野さん。

「高校時代は本当に厳しくて、体育館の使用時間を過ぎたら校庭に出て、夜まで泥だらけになって練習を続けていましたね」と狩野さん。

周りの支えを力に、ケガを乗り越える
高校卒業後、実業団に入ると狩野さんは1年目から大活躍。日本代表としてもレギュラーに定着しはじめ、世界と戦ってきました。「海外の選手は体が大きく、パワーも全然違ったのでレシーブするのが恐いくらいでした」と狩野さん。ブロックなしでレシーブを受ける練習を行い、恐怖心を克服していったそうです。順調に歩んでいた狩野さんのバレーボール人生ですが、2008年の北京オリンピックの目前にアキレス腱を断裂。突然の大ケガに「すぐに現実を受け止めることができなかった」と狩野さんは振り返ります。その時、支えになったのが家族や監督、チームメイトたち。周りの声に励まされたことで徐々に気持ちを切り替えられ、リハビリにも前向きに取り組むことができました。そして地道に努力を積み重ねた結果、2012年ロンドンオリンピックに出場し、メダル獲得の夢を叶えたのです。

オリンピック選手村での生活も紹介。卓球の福原愛選手や体操の内村航平選手など、種目が違う選手とも親交を深め励まし合ったというエピソードが飛び出しました。

オリンピック選手村での生活も紹介。卓球の福原愛選手や体操の内村航平選手など、種目が違う選手とも親交を深め励まし合ったというエピソードが飛び出しました。

質問タイムでは「チームの雰囲気が悪くなった時はどうすればいいか?」という学生に、狩野さんは「そういうときこそ、声かけを大事にすること。声をかけ合うことで、チーム内にも活気が出る」とアドバイス。

質問タイムでは「チームの雰囲気が悪くなった時はどうすればいいか?」という学生に、狩野さんは「そういうときこそ、声かけを大事にすること。声をかけ合うことで、チーム内にも活気が出る」とアドバイス。

スポーツ講演会のもう一つの魅力。お楽しみの抽選会
最後に狩野さんの直筆サイン入りのバレーボール、タオル、Tシャツ、バッグなどが総勢21人に当たる抽選会を開催。当選番号が発表される度、会場は大いに沸きました。

当選番号を引く狩野さん。自分の番号であってほしいと、祈りたくなる瞬間ですね。

当選番号を引く狩野さん。自分の番号であってほしいと、祈りたくなる瞬間ですね。

賞品は狩野さんから直接手渡されます。さらに握手も!当選者はきっと思い出に残る時間となったことでしょう。

賞品は狩野さんから直接手渡されます。さらに握手も!当選者はきっと思い出に残る時間となったことでしょう。

講演会に参加した広島工大バレーボール部員の学生に感想を聞きました。

山根宏一朗さん(機械システム工学科3年)「若いうちから日本代表に選ばれるなど才能に恵まれた方だと思っていましたが、努力に努力を重ねてきた上での活躍だったことを知り、高い意識を持つことの大切さを感じました。チームの雰囲気が悪くなった時、声かけを大事にするというアドバイスは部活でも取り入れていきたいです」と山根さん。

山根宏一朗さん(機械システム工学科3年)
「若いうちから日本代表に選ばれるなど才能に恵まれた方だと思っていましたが、努力に努力を重ねてきた上での活躍だったことを知り、高い意識を持つことの大切さを感じました。チームの雰囲気が悪くなった時、声かけを大事にするというアドバイスは部活でも取り入れていきたいです」と山根さん。

西原真琴さん(地球環境学科1年)「高校までバレーボールをやっていて、大学に入ってもバレーに関わりたいと思い、バレー部のマネージャーになりました。わからないことは監督やコーチに頻繁にアドバイスを求めにいったという話を聞き、その積極性が日本代表にまでなった理由ではないかと感じました」

西原真琴さん(地球環境学科1年)
「高校までバレーボールをやっていて、大学に入ってもバレーに関わりたいと思い、バレー部のマネージャーになりました。わからないことは監督やコーチに頻繁にアドバイスを求めにいったという話を聞き、その積極性が日本代表にまでなった理由ではないかと感じました」

定員を超える大盛況の影に、体育会本部の努力
スポーツ講演会は、ゲスト候補の提案から広報、当日の会場設営まで全て体育会本部の学生たちによって行われています。講演会前日に彼らの元を訪れると、垂れ幕やテーブルのセッティング、リハーサルなど、会場を忙しく駆け回る姿がありました。その中心にいたのが事業幹事長 スポーツ講演会担当の島田純弥さん(機械システム工学科4年)。「近年は会場に少し空席が目立つことが多く、今年はなんとか満員にしたいと告知業務には特に注力しました」と強い思いがあったことを告白。学内での告知活動を強化したことはもちろん、五日市駅前でもビラ配りを実施しました。その効果か、当日は定員の600人を大きく上回る682人が来場。「嬉しい誤算にバタバタした部分もありますが、チームワークで臨機応変に対応できたので良かったです」と、成功の手応えを感じていました。

前日にステージで垂れ幕を取り付ける学生。紐が解けるトラブルを避けるため、結んだ後のチェックも厳重に行っていました。

前日にステージで垂れ幕を取り付ける学生。紐が解けるトラブルを避けるため、結んだ後のチェックも厳重に行っていました。

こちらは受付で配付資料を準備中。パンフレットと抽選券、アンケート用紙を一つひとつ手作業でセットしていきます。

こちらは受付で配付資料を準備中。パンフレットと抽選券、アンケート用紙を一つひとつ手作業でセットしていきます。

当日は立ち見の人を少しでも減らそうと、急遽追加で椅子をセッティング。想定外の事態にも機転を効かせた対応が光っていました。

当日は立ち見の人を少しでも減らそうと、急遽追加で椅子をセッティング。想定外の事態にも機転を効かせた対応が光っていました。

「デネブホールを満員にしたいという目標が達成できてとても満足しています」と島田さん。

「デネブホールを満員にしたいという目標が達成できてとても満足しています」と島田さん。

最後に、狩野さんから広島工大生に向けたメッセージをいただきました。
ポジティブ思考と目標設定が夢を叶える
「今日、学生たちに伝えたかったのは、どんな時でもポジティブな思考を持つことが大切だということです。私自身は元々ネガティブな性格。選手時代、大ケガをした時も『バレーができなくなったらどうしよう』と考えてしまいがちでした。そんな時、当時の監督に『悪い方に考えてもよくはならない。それよりも前を向いて今できることを考えなさい』と言葉をもらった時から、ポジティブに考えるようになりました。また目標設定も大事ですね。資格取得や就職など何でもいいと思います。『自分はこうなりたい』という目標をつくって努力していってほしいですね」

「選手時代も目標を立てて、日々計画的に練習をしていました。そうでないとやっている意味を見失ってしまいますから」と狩野さん。

「選手時代も目標を立てて、日々計画的に練習をしていました。そうでないとやっている意味を見失ってしまいますから」と狩野さん。

決して順風満帆ではなかった狩野さんのお話には、今後の学生生活に活かせる学びがたくさんあったことと思います。ご講演いただき本当にありがとうございました。そしてご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。