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学生自主企画「HITチャレンジ」選考会を開催しました。Vol.1(一般部門)

2019.08.27

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広島工業大学には、学生の「こんなことをやってみたい」「新しい挑戦をしてみたい」というチャレンジ精神に応える制度「HITチャレンジ」があります。この制度は、学生自ら企画・立案・プレゼンテーションを行い、採択されれば最大50万円の支援を受けることができます。毎年多くの学生がグループを組み、活動を通して学生たちは自主性、協調性、問題解決能力を養っています。
13回目を迎える今年度は一般部門に6団体、ボランティア部門に4団体、合計10団体がエントリー。7月1日、学生たちは自分たちが企画した内容について、選考員にプレゼンテーションを行いました。学生たちが実現したい企画とはいったいどんなものなのか?第1弾では、一般部門にエントリーした団体の発表の様子をレポートします。

開会直前まで発表資料に目を通し、最終確認をするエントリー団体の学生たち。

開会直前まで発表資料に目を通し、最終確認をするエントリー団体の学生たち。

選考会に先立ち選考委員長の長坂学長が「今日までに準備してきたものをしっかり披露していただきたい。そして自分たちの『やりたい』という強い思いを選考委員、他の団体の学生に届けてください」と挨拶。

選考会に先立ち選考委員長の長坂学長が「今日までに準備してきたものをしっかり披露していただきたい。そして自分たちの『やりたい』という強い思いを選考委員、他の団体の学生に届けてください」と挨拶。

採択を左右する運命の20分に、全身全霊で挑む学生たち
各団体に与えられる時間は発表に10分、質疑応答に10分の合計20分間。このわずかな時間で学生たちは企画概要、計画、実施スケジュール、期待効果、予算案などを説明しなければなりません。自分たちの言いたいことを一方的に伝えるだけではただの自己満足で終わってしまいます。重要なのは、聞き手の目線に立ち、わかりやすく、簡潔にまとめることです。聞き取りやすい話し方をしているか、スライドは見やすいか、伝えるべきメッセージは絞り込めているか、実践的な発表の中で学生たちは工夫を凝らし思いを伝えます。発表を終えると、今度は選考委員や同じ採択を目指す他団体の学生からの質問に応えていきます。発表内容の詳細、予算項目に対する指摘、中には企画そのものの必要性を問う厳しい場面もありました。しかし学生たちは質問の意図を即座に理解し、自分たちの考えを伝えていました。

「学生ならではの視点を持って企画に臨むので、新たな発見につながる」と、仲間と意識を確認し合いながら、真摯に応える学生たち。こうした経験が企画をより良くし、自分たちの成長にもつながっていきます。

「学生ならではの視点を持って企画に臨むので、新たな発見につながる」と、仲間と意識を確認し合いながら、真摯に応える学生たち。こうした経験が企画をより良くし、自分たちの成長にもつながっていきます。

それでは一般部門にエントリーした6団体の企画をご紹介します。

エントリー団体① HIT VR Campus project
「工大の四季の移り変わりを体感!HIT VR Campus」

トップバッターは、HIT VR Campus projectのプレゼンテーションです。彼らは、広大な本学のキャンパスをいつでも誰でも簡単に体感できるVRの開発に挑戦します。四季の移り変わりや時間帯の変化も細かく表現し、リアリティを感じるシステムを目指します。そのためにシステムごとにチーム分けを行い、効率よく開発を行います。開発したVRは11月の工大祭で一般公開することを発表しました。

エントリー団体② HIT Formula Project
「小型レーシングカーの開発と全日本学生フォーミュラ大会参戦」

この団体は、学生自ら小型レーシングカーの設計・製作・走行を行い「全日本学生フォーミュラ大会」の上位入賞を目指して活動を続けています。大会は、車両を実際に走行させる「動的審査」と、設計内容、製造コスト、発売を前提としたプレゼンテーションを行う「静的審査」の総合評価で競われます。昨年度はマシントラブルにより「静的審査」のみの出場しかできず悔しい結果に。今年度は「動的審査」を含めた全種目完走を目標に、車両の信頼性を上げて大会に臨むことを伝えました。

「いつでも誰でも擬似体験できるVRは、本学のPRにもつながる」と発表するHIT VR Campus projectの学生。

「いつでも誰でも擬似体験できるVRは、本学のPRにもつながる」と発表するHIT VR Campus projectの学生。

審査員から活動人数や作業工程について質問があり、「目標達成のために役割分担、スケジュールをしっかり組み立てチームマネジメントにも注力していきたい」と応えるHIT Formula Projectメンバー。

審査員から活動人数や作業工程について質問があり、「目標達成のために役割分担、スケジュールをしっかり組み立てチームマネジメントにも注力していきたい」と応えるHIT Formula Projectメンバー。

エントリー団体③ GREEN project 生物班
「自然に触れ合う子どもの森」

GREEN project 生物班は荒廃した森林を整備し、子どもたちが自然体験できる森林をつくることを目的に、佐伯区の「湯の山子どもの森プロジェクト」と協働で活動を行っている団体です。昨年は活動場所である湯来町和田地区の森林の環境調査を行い、森林全体の把握と情報収集に注力しました。今年度は、森林整備で伐採した木材を利用した遠路づくりや、小学生を対象に机や椅子、小物づくりを通してものづくりの楽しさを伝える「子ども教室」を開催します。

エントリー団体④ 建築屋
「三宅の森Nexus21 リフレッシュ計画」

建築屋は建築工学科の学生で組織されている団体で、毎年様々なテーマでHITチャレンジに挑戦しています。今年度、建築屋のメンバーが着目したのは、講義棟「三宅の森Nexus21」。竣工から10年が経ち、さまざまな問題点や要望が出始めています。それらの解決に挑むべく「5,000人総昼食計画」「自修環境の改善」「エレベーター改善」の3つを実施していくことを発表。既存の建物をいかに有効活用していくかという、今までとは違う視点でチャレンジしていきます。

「物づくりや自然との触れ合いの中で、子どもたちに新しい発見をしてもらいたい」とGREEN project 生物班。

「物づくりや自然との触れ合いの中で、子どもたちに新しい発見をしてもらいたい」とGREEN project 生物班。

建築屋は広島修道大学、安田女子大学などへ施設見学に行き、すでに改善の参考となるアイデア収集を開始しています。その実行力に、審査員からも好評価を得ていました。

建築屋は広島修道大学、安田女子大学などへ施設見学に行き、すでに改善の参考となるアイデア収集を開始しています。その実行力に、審査員からも好評価を得ていました。

エントリー団体⑤ パビリオン2019実行委員会
「パビリオン2019」

パビリオンの設計・制作・展示を通して、多くの人にパビリオンの素晴らしさを伝えることを目的に活動するパビリオン2019実行委員会。今回は「木材を使ったパビリオン」をテーマに制作を進め、8月末の完成を目指します。また今回はデザイン・設計から展示までの過程を映像で記録し、プロジェクト全体を動画で紹介していくことも計画。SNSでの発信に加え、業界新聞などメディアへのアプローチも行い、PR強化を図っていくことを発表しました。

パビリオン2019実行委員会は、国際ワークショップの開催を予定していることも報告。海外の学生との交流を通して、さらなる知識習得や技術向上を目指します。

パビリオン2019実行委員会は、国際ワークショップの開催を予定していることも報告。海外の学生との交流を通して、さらなる知識習得や技術向上を目指します。

エントリー団体⑥ Team HIT-EV
「自作EVでエコランだ〜環境にやさしい自動車レース〜」

充電式乾電池を動力源としたエコ電気自動車を自作し、「Ene-1 GP」で上位入賞を目指す「Team HIT-EV」。この企画は現在までに「大学・高専・専門学校部門優勝」」の好成績を残しています。今年度からは、さらに上の「総合入賞」を目標とし、活動を計画しました。また、課題となっている人材確保では、学内外へのイベント参加やSNSを利用した情報発信を行い、募集していくことを伝えました。

次回第2弾では、ボランティア部門にエントリーした4団体のプレゼンテーションの様子をお届けします。