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剣でつながる、広がる、地域の輪 第40回少年少女剣道大会を開催しました

2019.11.27

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広島工業大学の鶴記念体育館にて第40回少年少女剣道大会を開催しました。これは地域貢献のひとつとして、剣道部と体育会本部の学生が主体となり企画・運営している伝統行事です。今年は約70人の子どもたちが参加し、熱戦を繰り広げました。その様子をお伝えします。

開会式に臨む参加小学生たち。

開会式に臨む参加小学生たち。

「怪我に気をつけて、悔いのない試合をしてください」と体育会本部長 土居郁弥さん(環境土木工学科4年)が挨拶。

「怪我に気をつけて、悔いのない試合をしてください」と体育会本部長 土居郁弥さん(環境土木工学科4年)が挨拶。

学生が「心」「技」「体」のお手本に
開会式後、剣道部の学生が「木刀による剣道基本技稽古法」を披露しました。剣道部員が一礼し木刀を構えると、体育館に張り詰めた空気が漂います。姿勢、呼吸、足さばき、打ち方、かけ声・・・一挙一動を見逃すまいと、小学生たちは真剣な眼差しで剣道部員の姿を見つめていました。続いて剣道部員や剣道部OBと共に合同稽古を開始。「面!胴!」と、威勢のいい声が体育館中に響き渡ります。

模範として見られる緊張感は、剣道部員たちにとってもよい刺激になります。

模範として見られる緊張感は、剣道部員たちにとってもよい刺激になります。

剣道部員の太刀筋を見て手を動かす小学生の姿も。イメージトレーニングで貪欲に学びます。

剣道部員の太刀筋を見て手を動かす小学生の姿も。イメージトレーニングで技を学びます。

合同稽古は全員で精神統一から。心を静めて集中力を高めます。

合同稽古は全員で精神統一から。心を静めて集中力を高めます。

大学生相手でも果敢に飛び込み、竹刀を打ち込んでいく小学生たち。

大学生相手でも果敢に飛び込み、竹刀を打ち込んでいく小学生たち。

激戦つづく、小学生剣士の真剣勝負
午後からはいよいよ試合。日頃の練習の成果を発揮する時が来ました。「1本をとりたい」「練習してきたことを試合で発揮したい」と、やる気をみなぎらせる子どもたち。今年は実戦経験を少しでも多く積んでほしいと、団体戦に加え初めて個人戦も実施。トーナメント方式で熱い戦いを繰り広げました。見事団体戦を制したのは、心成館もみじ道場。個人戦は心成館もみじ道場のメンバーが決勝に勝ち上がり同門対決に。試合は延長戦にまでもつれ込む接戦となり、会場を熱くさせてくれました。

追い込まれても恐れず前へ、前へ。どの試合も最後まで積極的に打ち合う姿が印象的でした。

追い込まれても恐れず前へ、前へ。どの試合も最後まで積極的に打ち合う姿が印象的でした。

自分が出番じゃない時も剣士らしく。凜とした姿勢で仲間を見守り、応援します。

自分が出番じゃない時も剣士らしく。凜とした姿勢で仲間を見守り、応援します。

審判は本学の剣道部員が担当。

審判は本学の剣道部員が担当。

閉会式では好成績者の表彰に加え、各団体の頑張った人に贈る優秀選手賞も発表。剣道部員が栄誉を称えました。

閉会式では好成績者の表彰に加え、各団体の頑張った人に贈る優秀選手賞も発表。剣道部員が栄誉を称えました。

好成績を収めた心成館もみじ道場の小学生にお話を聞きました

個人戦 準優勝
永田泰大くん(5年生)
「団体戦は先鋒の子が負けても、自分が絶対取り返して後につなぐ気持ちで臨みました。個人戦は負けて悔しい。もっと稽古して強くなりたいです」

個人戦 優勝
原田恵杜くん(6年生)
「どの道場の選手もとても強かった。その中で優勝できて嬉しいです。稽古はきついけれど、勝った時の喜びが大きいのが剣道の楽しいところ。中学生になっても剣道を続けていきたいです」

左から原田くん、永田くん。団体戦では共にチームを牽引し優勝へ導き、個人戦ではライバルとして戦いました。

左から原田くん、永田くん。団体戦では共にチームを牽引し優勝へ導き、個人戦ではライバルとして戦いました。

個人戦決勝の様子がこちら。互いに一歩も引かない素晴らしい戦いぶりでした。

個人戦決勝の様子がこちら。互いに一歩も引かない素晴らしい戦いぶりでした。

熱戦の裏側で
この大会は代々、剣道部員と体育会本部の学生が共同して運営しています。体育会本部のメンバーが受付、会場セッティング、トーナメント表の作成などを行い、剣道部員が審判を担当。今回、中心となって準備・運営にあたったのは、体育会本部スタッフで自身も剣道部員である池田祐貴さん(地球環境学科3年)。「子どもたちが勝ち負けに一喜一憂していたので、きっと実りのある大会になったと思います。反省点もたくさんありますが、次回に向けて引き継ぎをしっかり行い、改善していきます」と語ってくれました。

ホワイトボードに対戦表を記入する体育会本部の学生。

ホワイトボードに対戦表を記入する体育会本部の学生。

大会中も困っている子を見つけると、優しく声をかけサポートしていました。

大会中も困っている子を見つけると、優しく声をかけサポートしていました。

大会後すぐに1日を振り返る剣道部員たち。子どもたちへの指導・審判は、彼らの成長にもつながっています。

大会後すぐに1日を振り返る剣道部員たち。子どもたちへの指導・審判は、彼らの成長にもつながっています。

「勝敗も大事ですが、試合を通して子どもたちが何かを得て帰ってくれたらうれしいです」と池田さん。

「勝敗も大事ですが、試合を通して子どもたちが何かを得て帰ってくれたらうれしいです」と池田さん。

正々堂々と勝負できる相手がいるからこそ、勝って自分の強さを知ることができ、負けて自分の弱点に気づくことができます。「礼にはじまり、礼に終わる」子どもたちの立ち振る舞いからは、常に謙虚な姿勢で相手を敬う剣道の精神が息づいていました。広島工業大学は、これからも地域に喜んでいただける取り組みを行っていきます。