21世紀大学「学長インタビュー」(2005年2月7日)

「Yomiuri Weekly」2005.2.20号(2005年2月7日発行)掲載)

「教育改革18」を推進。 ヒューマナイズド・テクノロジーの担い手を育てる

「多様性」「体験」「人間性」がキーワード

本学では、現在、「教育改革18」という名のもとに、教育内容や教育方法の抜本的な改革を進めています。この「18」には、1つに、平成18年度(2006年度)から、新しい学習指導要領で中高教育を受けた学生が入学してきますから、これに対応した教育を行う必要があるということ。もう1つに、平成18年(2006年)は、本学の経営母体である学校法人鶴学園の創立50周年にあたりますので、いま一度、本学の建学の精神である「教育は愛なり」に立ち返り、教育の基礎を固めたいという意味があります。

「教育改革18」には3つのキーワードがあります。
まず、1つが「多様性」です。入学してくる学生は、高校までの学習歴も多様ですし、ものの考え方や経験も多様です。今後、少子化が進んで大学全入時代ということになれば、さらにいろいろな学生が入学してくるでしょう。そこで、これに対応する教育を考えていく必要があるわけです。具体的には、学科内に「基本学習トラック」と「発展学習トラック」を設けるなど、学生の意欲や習熟度に合わせて教育するシステムを考えています。
次に、技術系の大学の場合、工学の基礎となる「体験」が非常に大事です。しかし、かつてのように、例えばコンセントのプレートを自分で開けて直すとか、そういった経験が日常の中で非常に少なくなっています。そういう学生をどう教育していくか、すなわち、「体験」がキーワードの2番目になります。これについては、具体的には、体験的な要素を多く採り入れた講義や大学での学びと連携したインターンシップの充実などを考えています。

建学の精神を教育改革に活かす

3番目のキーワードの「人間性」は、本学の教育方針と関連しています。本学は、教育方針として「常に神と共に歩み、社会に奉仕する」を掲げています。これは、技術者としての倫理の重要さを言っております。これからの技術者は、自分がつくったものをどういう人が使うのか、結果として社会にどのような影響を及ぼすのか、そういうことを考えなければなりません。
次に、自然を畏敬することです。すなわち、「環境重視」です。さらに、「社会に奉仕する」は、人との関係を大事にすることです。社会・環境・倫理を専門分野と関連づけて学んでいきます。本学ではこれを「Humanized Technology」と言っております。これこそ本学が創立以来受け継いできた精神であり、テクノロジーと共に人間性を重要視した21世紀の社会に必要とされる技術であると思います。使う人の立場に立てる技術者、ヒューマナイズド・テクノロジーの担い手を育てていきたいと思っています。