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身近な危険を知り、安全に対処する方法を学ぶ 女子学生のための防犯講習会

2018.08.08

このニュースは、クローズされました

女子学生キャリアデザインセンター(JCDセンター)では、女子学生の日々の生活や、将来のキャリア形成に役立つ講習会を定期的に開催しています。その一環として、7月11日に「女子学生のための防犯講習会」を実施しました。講師に広島県佐伯警察署生活安全課の木村警部補と谷本巡査長をお迎えし、生活の中で気をつけるべきポイントや護身術についてご指導いただきました。その様子をお伝えします。

講師の谷本巡査長(左)と木村警部補(右)。実際に起こった事件を例に挙げて、わかりやすく教えていただきました。

講師の谷本巡査長(左)と木村警部補(右)。実際に起こった事件を例に挙げて、わかりやすく教えていただきました。

リスクは身近に潜んでいる
はじめに、女子学生の日常を描いたストーリーをもとに講習が行われました。ストーリーの内容は、夜遅い時間に最寄り駅から自宅まで徒歩で帰宅する途中、コンビニに立ち寄り、知らない男につけられるというもの。「真夜中のコンビニでは長居しない」「遠回りでも人通りの多い道や、明るい道を選んで帰る」など、防犯上特に注意すべきポイントを木村警部補に解説していただきました。真夜中のコンビニに長居をしてしまうと、ターゲットとして目を付けられやすいとのこと。学生の身に起こりがちなリアリティーのあるシチュエーションに、参加者はみんな真剣な表情。常に警戒心を持って生活することの大切さを実感し、気持ちが引き締まった様子でした。

「もし自分が同じ立場だったらどうするか」ということを考えながら、ストーリーに耳を傾ける学生たち。

「もし自分が同じ立場だったらどうするか」ということを考えながら、ストーリーに耳を傾ける学生たち。

ストーリー解説の後は、自転車に乗っている時や車から声をかけられた時など、さまざまなシチュエーションでの対処法をDVDで学びました。

ストーリー解説の後は、自転車に乗っている時や車から声をかけられた時など、さまざまなシチュエーションでの対処法をDVDで学びました。

万が一に備える 護身術を実践
続いては、実演を交えた護身術指導です。まず前提として、普段から警戒心を持って行動し、護身術を使わなくても済む生活を心がけることが重要です。万が一、護身術を使うことになったとしても、「犯人を倒すものではなく、犯人から逃げるためのもの」として心得ること。身の安全を最優先することが大事です。

相手に腕を掴まれたら、自分の両手を握り合わせて真上に振り上げると離れやすくなります。

相手に腕を掴まれたら、自分の両手を握り合わせて真上に振り上げると離れやすくなります。

背後から抱きつかれた場合は、少しかがんで両腕を前に突き出し、その両腕を一気に上げてほどきます。かかとで相手の足を踏みつけることも有効。

背後から抱きつかれた場合は、少しかがんで両腕を前に突き出し、その両腕を一気に上げてほどきます。かかとで相手の足を踏みつけることも有効。

夏に向けて、特に警戒が必要
最後に、広島県の犯罪状況について説明がありました。本学のある佐伯区では、平成30年1月〜5月までに女性の被害報告が26件。その内容は卑猥な言葉をかけられる「声かけ」が一番多く、その次に「公然わいせつ」や「痴漢」が起こっています。夏の時期は、日が長くなって外出の機会が増えたり、肌の露出が多い服装になったりすることから、特に警戒が必要です。「イヤホンを付けて歩かないようにしたり、防犯ブザーを携帯したりして、すぐに対処できる状態にしておきましょう」と木村警部補。

「広島県警では危険な場所を知らせるメールマガジンを配信しています。この機会にぜひ登録してください」と紹介がありました。

「広島県警では危険な場所を知らせるメールマガジンを配信しています。この機会にぜひ登録してください」と紹介がありました。

講習会終了後、講師のもとを訪れ、積極的に質問する学生の姿が見られました。

講習会終了後、講師のもとを訪れ、積極的に質問する学生の姿が見られました。

受講した学生に感想を聞きました。

濱田桐花さん(食品生命科学科2年)「私は自転車通学なので、自転車での自己防衛策がとてもためになりました。普段から暗い場所は通らないように意識していましたが、講習会を受けてより防犯意識が高まりました」

濱田桐花さん(食品生命科学科2年)
「私は自転車通学なので、自転車での自己防衛策がとてもためになりました。普段から暗い場所は通らないように意識していましたが、講習会を受けてより防犯意識が高まりました」

「上原紫音さん(食品生命科学科2年)「深夜にコンビニを利用することがあり、講習会を受けるまでは危険と思っていなかったので、自分の意識を変える良い機会になりました」

上原紫音さん(食品生命科学科2年)
「深夜にコンビニを利用することがあり、講習会を受けるまでは危険と思っていなかったので、自分の意識を変える良い機会になりました」

危険を感じたら、すぐに警察へ
講習会修了後、谷本巡査長にお話を伺いました。
「講習会で一番伝えたかったことは『被害に遭ってしまってからでは遅い』ということです。みなさんには、自分の身は自分で守るという意識を強く持って、日々生活してほしいと思います。もし被害に遭ってしまった場合は、すぐ警察に連絡してください。広工大付近では、五日市中央交番に女性警察官が常駐しており、女性が相談しやすい環境を整えています。痴漢などの被害は、話しづらいことかもしれませんが一人で悩まないでください」

「被害に遭っていなくても、危険を感じた段階で警察に相談してください」と谷本巡査長。

「被害に遭っていなくても、危険を感じた段階で警察に相談してください」と谷本巡査長。

自分のちょっとした心がけによって防げる被害があります。「自分は一度も被害に遭ったことがないから」と油断は禁物。講習会で学んだことを活かして、安全・安心な学生生活を送りましょう。

JCDセンター