こんなことをやってみたい!を実現する第一歩 学生たちの真剣勝負「HITチャレンジ」選考会

2017年08月04日

「HITチャレンジ」制度ってなに?
「入学したら、こんなことができたらいいな」「誰もしたことがない、新しいことにチャレンジしたい」、そんな思いを学生自らが企画にして大学に申請。プログラムが採択されれば、助成費として最高50万円が支給される、夢のようなプロジェクト。それが「HITチャレンジ」制度です。 2016年度は、8件のプログラムが採択されています。さて今年はどんな企画が飛び出したのでしょうか?

グローバル化社会に生きる
学生たちの自主企画

7月3日(月)、三宅の森Nexus21 デネブホールで開催された、平成29(2017)年度広島工業大学学生自主企画プログラム「HITチャレンジ選考会」。
開会に先立ち、自主企画選考委員長の鶴衛学長が、「今年は5つの団体がチャレンジしてくれて、大変うれしく思います。情報化やグローバル化がどんどん進み、先生から教わる座学だけでは対応できない時代になってきました。そこで必要になるのが、学生が自ら考え行動する力。皆さんのチャレンジを大いに期待しています」とあいさつしました。
選考委員は、鶴学長や副学長、各学部長など14名で構成。各団体10分の持ち時間内に、選考委員や一般来場者の前で企画内容の発表をし、その後、質疑応答があります。

「皆さんのプレゼンを楽しみにしています」と鶴学長

「皆さんのプレゼンを楽しみにしています」と鶴学長

学生のプレゼンに聴き入る選考委員

学生のプレゼンに聴き入る選考委員

将来を見据えたプレゼン内容
夢へのチャレンジスピリッツ!

今年は一般部門に3件、ボランティア部門に2件の申請がありました。スクリーンに映し出されたスライドをもとに、懸命に自分たちの「チャレンジ」を伝える学生たち。それぞれが企画概要と経緯、方法、手順、期待効果、予算案について説明していきます。期待効果では「広島工業大学のPRになる」「新聞等に取り上げてもらえるかも」と、大学のさらなる認知向上を意識したものや、「プレゼンテーション能力やコミュニケ―ション能力の向上」「社会に出たときの糧になる」と将来の成長を見据えた思いも発表され、「実現したい」「挑戦してみたい」気持ちが強く感じられるプレゼンでした。

この場にいる全員が本気!
真剣な意見を戦わせる質疑応答

プレゼンの持ち時間10分が終わると、今度は選考委員や来場者からの質問があります。プレゼン内容について、さらに細かく質問されたり、期待効果について追求されたりと、まさに真剣そのもの。選考委員の先生たちは手加減せず質問しつつも、最後にそっと方向性を指し示すなど温かいやりとりもありました。予算案の支出項目については誰もがシビアで「もっと改善の余地があるのではないか」という意見や、「どうしても必要なのか」と厳しい指摘も飛び交いました。質問するのは選考委員だけではありません。同じステージに立った他の団体からも、自分たちの経験を踏まえ「外注する前に考慮すべき」「もっと経費節減できるのでは」という声が上がっていました。
どんな質問にも堂々と、時にメンバ―同志で意思の確認をしつつ、まっすぐに答える姿は、まさに鶴学長が言う「自ら考えて行動する力」あってこそ。本学では、チャレンジする気持ちさえあれば、後押ししてくれる制度がしっかり整っているのです。

選考委員からは質疑のほかにアドバイスも

選考委員からは質疑のほかにアドバイスも

自らの経験に基づいた質疑をする参加学生

自らの経験に基づいた質疑をする参加学生

①一般部門
最初の登壇は、情報工学科3年の若狭正浩さんが代表を務める「HIT-LAB」の13名。企画テーマ「クラウドにつながる組込み機器のシステム開発」についてプレゼンしました。「画像認識を利用した自動朗読システム」と、「周囲の危険感知システム」、これら2つを開発するグループを作り、12月中旬に開催される、クラウドへつながる組み込み機器のコンテスト「Device2Cloud」(D2C)での優勝を目指します。

「個々のスキルアップにつながること」「コミュニケーション能力の向上」をアピール

「個々のスキルアップにつながること」「コミュニケーション能力の向上」をアピール

続いての登壇は、電気システム工学科3年の木村晃大さんが代表を務めるTeam HIT-EVの5名。企画テーマは「自作EVでエコランだ~環境にやさしい自動車レース~」。ステージには、製作途中の電気自動車が搬入され、注目を集める中でのプレゼンでした。Team HIT-EVは、電気自動車の大会「Ene-1GPkv-40チャレンジ」に出場し、上位入賞を目指します。また、動力に鉛バッテリーを使用する「エコデンレースin苅田」に初参戦し、入賞を狙います。

蓄積された経験を生かした新マシンを、オープンキャンパスや工大祭、大学内で展示予定

蓄積された経験を生かした新マシンを、オープンキャンパスや工大祭、大学内で展示予定

都市デザイン工学科3年のナカノウチ礼さんほか7名で構成される「HIT環境土木研究団」の企画テーマは「中東から学ぶ国際交流と水・エネルギー問題」。国土の約80パーセントが砂漠であるアラブ首長国連邦(UAE)の水問題について学ぶうちに、福原輝幸先生(環境土木工学科 教授)が実際UAEで行った円筒型太陽熱淡水化装置を用いた実験に興味を持ちました。慢性的に水不足の状態にあるUAEで、豊富な太陽光の力を利用した円筒型太陽熱淡水化装置の実験を行い、増水量を調べたいとの提案です。

実験結果の考察や国際交流の中で、水やエネルギーの専門知識を身に付けます

実験結果の考察や国際交流の中で、水やエネルギーの専門知識を身に付けます

中東での活動ということで、他団体の学生も注目

中東での活動ということで、他団体の学生も注目

②ボランティア部門
GREEN projectの代表、地球環境学科3年の足立将輝さんほか22名は、企画テーマ「CLEAN project~リサイクルで海を守ろう~」についてプレゼンしました。大野浦、宮島、かるが浜、水尻の海岸にて環境調査とごみ拾いを行います。ごみが及ぼす周囲の環境への影響や、ごみの活用方法を冊子にまとめ、地域に配布。拾ったごみや家庭ごみを組み合わせたワークショップを開催します。

リサイクル意識を高めること、ごみが海岸環境に及ぼす影響を知ってもらうことが目的

リサイクル意識を高めること、ごみが海岸環境に及ぼす影響を知ってもらうことが目的

建築工学科2年の石原史陽さんが代表を務める「建築屋たち」17名は、「災害時におけるマツダスタジアム周辺の避難計画」を企画テーマに挙げました。広島東洋カープの躍進で、多くの人が集まるマツダスタジアム周辺の避難方法が浸透していないことに着目し、防災模型を作ることを提案。避難経路を示したパネルとともに、スタジアム内で展示してもらい、防災意識を高めてもらうことを目的としています。

模型の展示が災害時の速やかな対応につながること、模型製作による技術の向上と空間構想力の向上に期待

模型の展示が災害時の速やかな対応につながること、模型製作による技術の向上と空間構想力の向上に期待

「HITチャレンジ」選考会を終えて

「HIT環境土木研究団」代表のナカノウチ礼さん

「HIT環境土木研究団」代表のナカノウチ礼さん

5つの申請団体を代表して、ナカノウチさんに話を聞きました。

Q 選考会が行われることについてどう思いますか?
とても良い経験になりました。ただ、自分たちの考えや装置の説明を、何も知らない人に伝えるのは難しかったです。普段の講義では、今回のプレゼンのように持ち時間が長い発表をする機会はほとんどないので、緊張しました。

Q 今回の申請プログラムが採択されたらどうしますか?
世界には水不足の国がたくさんあります。太陽光が豊富な国では、円筒型太陽熱淡水化装置が有効に使えると思いますので、広く伝えていきたいと思っています。また、ほかに良い方法があるかどうかも、もっと考えてみたいです。
また、今年の夏休みにはUAEへ実際に訪問する予定にしています。UAEへ行った際は、水問題や国際交流だけに縛られず、いろいろな観点からUAEを見たいと思います。中東に行くのは初めてなので、どんなものを見て何を感じることができるのか、とても楽しみです。

Q 将来の夢を教えてください
将来は、日本だけでなく海外でも働いてみたいと思っています。そして、日本の土木技術がどれだけ優れているのかを体感したいです。

選考結果はいかに...
選考委員による厳正なる審査の結果、後日、採択団体が決定し、今年は見事すべての団体が採択されました!5団体の挑戦は来年3月まで続きます。採択通知式と各団体の活動の模様は、随時お伝えしていきます。どうぞお楽しみに。

【学生自主企画プログラム「HITチャレンジ」制度】