広島工業大学

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2021年度 前期末卒業証書・学位記授与式 式辞

本日、ここに集われた広島工業大学を卒業される皆さん、卒業おめでとうございます。昨年度から続く新型コロナウイルス感染症により、制約がある環境の中での学生生活には不便を感じることも多かったと思いますが、皆さんのこれまでの努力が実を結び、本日の卒業証書・学位記 授与式を迎えられたことを本当に嬉しく思います。本学教職員を代表し、心よりお喜びを申し上げます。

保護者の皆様、本日は令和3年度 前期末 卒業証書・学位記 授与式にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。ご子女のご卒業を心よりお喜び申し上げますとともに、これまで、本学の教育・研究に深いご理解とご支援を賜りましたことに、感謝を申し上げます。

さて、皆さん、大学生活はいかがでしたか。

大学では、建学の精神『教育は愛なり』、教育方針『常に神と共に歩み社会に奉仕する』の2つの教育理念のもと皆さんに接し、卒業後、倫理観ある技術系人材として社会で活躍してもらいたいと考え、「専門力」と「人間力」の2つの力に着目し、教育そして支援を行なってきました。

専門力についてはそれぞれのカリキュラムによりその力を身に付けられますが、人間力については教科書で学べば身に付くというものではありません。この人間力は、大学内外を問わず、多くの人たちと関わり、そして、多くの経験をすることで身に付くと考えています。そのため、学生時代に様々な活動に取り組むことができるよう支援してきました。

皆さんにとって、学生生活の最後の一年半は、新型コロナウイルス感染症のために、それまで毎年行われていた行事も中止や延期になるなど、例年のような活動をすることができなかったのではないかと思います。しかし、その反面、新しい発見もあったのではないでしょうか。

私たちを取り巻く社会環境は急速に変化し、さらに、その予測はますます難しくなってきています。今、人類は経験したことのない多くの課題に直面していると言われますが、その中で最優先課題は何か、また、その本質は何かをしっかり見極めないと、その課題解決への努力も、もしかすると無駄に終わってしまうかもしれません。そのため、一人ひとりが未来に希望を持ち、全世界の安全、安心、そして、幸せな暮らしを求めて、真剣に考えることが求められています。

皆さんもよく知っているアメリカ合衆国の発明家であり企業家であるトーマス・アルバ・エジソン(Thomas Alva Edison)はこんな言葉を残しています。

I find out what the world needs. Then, I go ahead and invent it.
まず世界が必要としているものを見つけ出す。そして、先へ進み、それを発明するのだ。

この言葉にあるように、「まず世界が必要としているものを見つけ出す」こと、すなわち、今、社会で起きている様々なことに興味を持ち、それらと向き合い、正しく理解し、本当に必要なものを見極めることが重要です。これまでの当たり前を当たり前と考えず常に疑問を持ちながら、自らの頭で考え抜く必要があります。

そして、エジソンの言葉には、その後、信念を持って「先へ進み、それを発明する」ことに努力するとあります。皆さんには、ただやみくもに進むのではなく、何に対しても、常に現状を正しく理解する努力を怠らず、これまで学んできた知識や技術をもとに考え抜き、安心、安全に過ごせる新しい日常を創り出してほしいです。

この新しい日常を創り出す上で、もう一つ、人とのつながりも大切にしてほしいです。これまで大学で同じ時を過ごした友達は一生の友となるでしょう。また、私たち広島工業大学の教職員とのつながりもあります。さらに、これからは、皆さんも、約49,000名を超える本学の同窓生の仲間入りをします。これらのつながりは、どんな時も皆さんの力になってくれることでしょう。大学を離れても大切にしていってください。

これから、皆さんの進む道はそれぞれ異なりますが、考え抜くことと人とのつながりを大切にしながら、本学での経験を十分に活かし、また、広島工業大学で学んだことに自信と誇りをもって、地域、日本、さらには、世界で活躍されることを期待して、卒業に際しての私の挨拶といたします。

令和3年9月17日
広島工業大学 学長  長坂 康史