2025年度入学宣誓式 式辞
満開の桜や鮮やかに咲き誇る春の花々も、皆さんの新しい門出を祝っているかのようです。本日、ここ広島工業大学に期待に胸を膨らませて、入学して来られた新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは、自らの未来を切り拓くため、大学進学に向けて懸命に努力してきたことと思います。その努力が実り、今、広島工業大学の学生となった皆さんを心より祝福いたします。
保護者の皆様、本日は令和7年度入学宣誓式にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。ご子女のご入学に際し、広島工業大学を代表して、心よりお慶びを申し上げます。
また、ご来賓の皆様におかれましては、ご多忙のところ、新入生の門出をお祝いいただきまして、誠にありがとうございます。
広島工業大学は、建学の精神『教育は愛なり』、そして、教育方針『常に神と共に歩み社会に奉仕する』の2つの教育理念をもって教育にあたっています。
建学の精神『教育は愛なり』の「愛」は、私たち教職員が「想い」を持って教育にあたるということを表しています。私たちは、皆さん一人ひとりにしっかりと向き合い、どのような支援ができるかを真剣に考える、そのような「想い」を常に持ち、皆さんの可能性を信じて、教育にあたっています。
教育方針『常に神と共に歩み社会に奉仕する』には、高い倫理観を持ち、何事にも感謝をしながら、真面目に努力し、社会に奉仕する人間になってもらいたいという願いが込められています。私たちは、皆さんがそのような高い意識を持った技術系人材となり、社会に羽ばたいていけるよう支援してきますので、一緒に頑張っていきましょう。
さて、新入生の皆さん、これからスタートする大学生活の中で、皆さんにはどのようなことが期待されているか、お話しましょう。
世界に目を向けてみますと、世界中の人々が安全で安心して暮らすことができる社会を望んでいるにも関わらず、ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ・イスラエル紛争など、自らの正当性を主張するばかりで、相手のことを無視した軍事衝突が各地で発生しています。このように、社会はますます予測困難で不安定になる中、皆さんには、未来の社会に新たな価値を生み出し、社会をリードすることが期待されています。
広島工業大学では、この新たな価値を生み出す、すなわち、新しい未来を創り出す力を「未来創造力」と呼んでいます。
この「未来創造力」は、学科や専攻で学ぶ専門的な知識や技術である「専門力」、社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力である「人間力」、そして、未知の社会課題を自ら発見し、仲間とともに解決する力である「社会実践力」を身につけ、さらに皆さんが自ら行動し、失敗を恐れず信念を持って「挑戦」することで身につくと考えています。
挑戦といっても、一人で取り組むのはなかなか難しいものですが、仲間と一緒であればできると思います。まずは一緒に挑戦する仲間をつくってみてはどうでしょうか。
ただ、初めての環境で新しい人間関係を作る勇気と労力を考えただけで、尻込みしてしまうかもしれません。しかし、皆さんの周りには、同じ学科の人やいろいろな場面で新しく出会った人など、これから多くの時間を一緒に過ごすであろう人がたくさんいます。その人たちに、少しだけ勇気を出して声をかけてみてほしいのです。その一声から広がる関係が、皆さんのこれから、そして、未来を支えるエネルギーになると考えるからです。
大学には、クラブ・サークル活動をはじめ、国際交流、海外留学、学科横断の学び、さらには、学生が自ら考えた企画を大学の支援を受けながら取り組むHITチャレンジなど、学科の垣根を越えた仲間と挑戦できることがたくさんあります。皆さん一人ひとりが自ら積極的に行動し、仲間をつくり、小さなことでも良いので、失敗を恐れず多くのことに挑戦してください。
本学では、学生の相互交流を深めてほしいとの想いから、皆さんがこれから講義を受ける場所となる講義棟「三宅の森 Nexus21」の4階に知の創造拠点である「nexus for.」を用意しています。学生同士のみならず、教職員、さらには、地域の人たちとの交流の場として役割の異なるいくつかのスペースがありますので、その目的に合わせて活用してみてください。
また、デジタル時代だからこそ、「もの」を作るという実体験に、学科を問わず挑戦してほしいと考えています。そのため、nexus for.にデジタルものづくりの可能性に触れることができるものづくり拠点「Hiroshima Making Hub / Fab Lab」を新しく開設しました。この「Fab Lab」では皆さんが自由にものづくりをすることができるよう準備していますので、気軽にこの施設を活用して、皆さんのアイデアをかたちにしてみてください。
本学のパーパスは「未来の、その先をつくる。」です。皆さんもこの言葉を意識して、自分自身の近い将来のためだけではなく、はるか遠い未来の世界を意識して貪欲に学び、充実した学生生活を送られることを祈念して、私の挨拶といたします。
令和7年4月2日
広島工業大学 学長 長坂康史