2025年度 卒業証書・学位記授与式 式辞
日ごとに暖かさを増す日差しの中、草木も芽吹き、春の訪れを感じる季節となりました。
本日、ここ広島工業大学に集われた大学院修了生及び学部卒業生の皆さん、修了そして卒業、誠におめでとうございます。本学教職員を代表し、心よりお慶びを申し上げます。
保護者の皆様、本日は令和7年度卒業証書・学位記授与式にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。ご子女のご卒業を心よりお慶び申し上げます。また、これまで本学の教育・研究に深いご理解とご支援を賜りましたことに心から感謝を申し上げます。
また、ご来賓の皆様におかれましては、本日はご多忙のところご参列いただき、誠にありがとうございます。本学の修了生及び卒業生の門出をともにお祝いいただき、厚く御礼申し上げます。
修了生及び卒業生の皆さんは、学生時代に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、誰もが経験したことのない困難な状況の中で学んできました。しかし、そのような状況にあっても、倫理観ある技術系人材として社会で活躍することを目指し、一人ひとりが前向きに努力し、今日の日を迎えることとなりました。皆さんのその努力に心から敬意を表します。
さて、世界に目を向けてみますと、新型コロナ禍を乗り越え、世界中が未来に希望を持って歩み始めている一方で、各地で争いが続き、「戦争」という現実が私たちの暮らしに大きな影を落としています。対話によって築かれていた平和が揺らぎ、多くの命、そして、これまで積み重ねてきたものが失われていく現状は深く憂慮すべき状況です。
皆さんが生きるこれからの時代は、変化が激しく、将来の予測が困難な時代です。こうした時代においては、これまでの経験だけではなく、新しい発想でものごとを考える柔軟な思考力と、異なる専門分野の知識をつなぐ視点が求められます。
そのためには、学びの場を離れた後も、自ら学び続けることが大切です。学び続けることは簡単ではありませんが、普段から身の周りのことに興味を持ち、小さいことでも良いので疑問を持つよう心がけてみましょう。きっと、そこから新しい学びが始まります。
20世紀を代表するイギリスの哲学者であるバートランド・ラッセルは、好奇心を持ち続け、学び続けることが人生を豊かにすると述べています。
人生100年時代と言われるこの時代を生きる皆さんには、未来の社会の発展のためだけでなく、皆さん自身の幸せのためにも、常に好奇心を持ち、学び続けることで新たな道を切り拓き、人生を悔いなく歩んでほしいです。
皆さんには、日々学び続けることで自らの魅力を高め、社会に新しい価値を創り出す人、すなわち、本学のパーパス「未来の、その先をつくる。」を実現する人になることを期待しています。近い将来だけでなく、はるか先の未来を意識して取り組んでいきましょう。
これから皆さんは、本学で学んだこと、経験したことを胸に、それぞれ異なる道を自ら歩んでいくことになります。大学で同じ時を過ごした仲間とのつながりや、私たち、大学の教職員とのつながりが、その背中を押すこともあるでしょう。さらに、今日から皆さんは54,000名を超える本学同窓生の仲間入りをします。すでに社会に出て、さまざまな分野で経験を積んでおられる先輩方とのつながりもきっと皆さんの力になることでしょう。大学生活で得た人とのつながりをこれからも大切に育てていってほしいと願っています。
最後に、これから、皆さんの進む道はそれぞれ異なりますが、学び続けることと人とのつながりを大切にしながら、広島工業大学で学んだことに自信と誇りをもって、地域、日本、さらには世界で活躍されることを期待して、修了そして卒業に際しての私の挨拶といたします。
令和8年3月21日
広島工業大学
学長 長坂 康史