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電気システム工学科

村上 修二

教員紹介

村上 修二MURAKAMI Shuji

工学部 電気システム工学科 教授

研究者情報

プロフィール

【専門分野】
○デジタル通信(変復調)システム
【担当科目】
通信理論 、 通信工学 、 情報理論 、 デジタル交換工学 、 デジタル電子回路 、 社会実践科目
【研究テーマ】
1.高速移動受信システムの開発
2.大容量通信システムの低消費電力化
3.デジタル信号処理技術
【ひとこと】

大学時代は「自ら考え、自ら行動する」習慣を養成する期間です。自由を謳歌(おうか)できますが、責任も生じます。是非、充実した大学生活を送って将来に役立ててください。また、周囲の方々への感謝を忘れずに!

研究紹介

村上 修二MURAKAMI Shuji

工学部 電気システム工学科 教授

地デジ、スマホ、無線LAN…現代の通信は、
デジタル変復調技術が支えている
PROLOGUE

テレビで地デジや衛星放送を楽しむ。スマホで動画を楽しむ。友だちにメッセージを送る…。これらが気軽にできるのは、デジタル通信の仕組みが整っているからです。その根幹の⼀つである『デジタル変調・復調』について研究を重ねているのが村上先⽣。「適切なデジタル変復調がなされなければ、私たちはテレビを⾒ることすらできません」。先生は、デジタル変復調についての実験を重ねながら、IoTへの活用をにらんだ通信システムの研究も進めています。

邪魔者を排除し、送られた通りに電波を復調するのは難しい

今は⽂字や写真、⾳楽、映像とあらゆる情報がデジタル信号として処理され、遠く離れた場所に送られます。地デジ放送を例に取ってみましょう。放送局の作成したデジタルの映像データは、圧縮や符号化などの処理がなされてデジタル信号となります。このデジタル信号を電波に変換するのが「変調」です。変換された電波は470〜700MHzといった周波数の電波として、放送局から地域の中継局を経て、各家庭のテレビに送られます。テレビでは電波を再びデジタル信号に戻す「復調」が⾏われ、さらにいくつかの処理を経て、モニタに映像を映し出します。つまりデジタル変復調技術があって初めて、デジタルデータの送受信ができるわけです。
この際、特に難しいのは、データを受信する側の復調です。と⾔うのも、送信されたデータにはノイズや歪みが含まれるからです。空中を⾶ぶ電波は、⼭やビルにぶつかって反射します。反射された電波は、信号を復調する上での邪魔者でしかありません。
それらを取り除くなど、影響を減らすような⼯夫が、受信側に求められるのです。私は主に復調に焦点をあて、受信性能の向上に貢献できるよう研究しています。

より実際に近い環境で研究できる体制が整ってきた

ゼミ室にはデジタル信号の発生機があります。これはパソコンと連動し、さまざまな方式の信号を発生します。純粋な信号だけでなく、反射などによるノイズを意図的に含むこともできます。実際に空中を飛んでくる電波の状態を、リアルに再現できるわけです。
信号発生機から送られた信号は、2台の信号解析機(シグナルアナライザー)で解析します。1台は周波数特性を見るもので、もう1台は信号を復調させることができます。写真の解析機には64の点の群れが写っていますが、これは本来、シンプルな64個の点なのです。それなのに点が群れのように見えるのは、ノイズが含まれていることを表します。ノイズをいかにして除去し、シンプルな64の点の状態にできるか、を研究しています。
研究はまずパソコン上でデジタル信号の変復調のフローを形成し、シミュレーションを行います。シミュレーションで復調がうまく行けば、そのシステムを試作装置(プロトタイピング)に取りこんで再検証します。以前はシミュレーションだけで終わっていましたが、プロトタイピングができるようになったおかげで、より実践に近い形で研究が行えるようになりました。と言っても、システムを試作装置に取り込む際のデータ変換などで課題があるので、クリアするため調整を重ねているところです。
仕組みの構築がうまく行き、プロトタイピングがパソコンから独立して変復調できるようになれば、いずれは屋外でフィールド試験も行いたいですね。

一番下がデジタル信号発生機。
上2台が信号解析機。
一番上の解析機のモニタに出ている点が、
信号を復調したもの。
本来は64個のシンプルな点なのですが、
点がバラバラにうなって見えるのは、
信号にノイズが含まれているからです
画面下に見えるのがプロトタイピング。
シミュレーションで構築したシステムを
プロトタイプに取り込むことで、
より実際に近い状態で研究できます

IoT環境を構築するためには、プログラムのさらなる軽量化が欠かせない

IoT環境を構築した際のセンサやデバイスで使用される通信システムについての研究も行っています。地デジ放送などと比べると情報量は小さなものですが、無線通信である以上、やはりデジタル変復調技術が必要となります。基本は同じなのです。
工場や農場など広域を想定した通信では、デバイスのサイズにも制約があります。そうなると、プログラムの仕方も変えてあげる必要があります。限りある容量と電力を効率よく使えるよう、プログラムを軽量化しないといけません。
そこでプログラミング言語にPythonを用いています。AIやディープラーニングにも使用される汎用性の高い言語でありながら、平易で学生でも扱いやすく、少ないコードで簡潔にプログラムを作成できます。サイズに制約の多いIoTにはうってつけの言語なのです。
こちらの研究を進め、IoT実現に貢献できる成果を生み出したいと思います。

信号や変復調のやり方にも
いろいろあります。
さまざまな方式に取り組み、
知識を重ねています