鉄筋コンクリート梁を造る~建築工学科・建築構造実験

2021.02.24

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※新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで取材・撮影を行っています。

各学科の授業で行われている実験や実習。今回は建築工学科の鉄筋コンクリート梁をつくる実験をご紹介します。
ビル建築などで利用される鉄筋コンクリート(RC)梁を造る演習が、建築工学科で行われました。

生コン車で運ばれてきた生コンクリートの受入れ検査を実施し、その後打設するという、実際の建築工事現場と同じ流れで進みます。

生コン車で運ばれてきた生コンクリートの受入れ検査を実施し、その後打設するという、実際の建築工事現場と同じ流れで進みます。

生コン車によって輸送されてきたコンクリートを実験室内へ運搬すると、品質確認のための「受入検査」を行います。今回実施したのはスランプ試験と空気量測定の2つ。
スランプ試験とは、柔らかさの検査です。高さ30cmのスランプコーンにコンクリートを3回に分けて入れた後、コーンを引き上げます。そしてコンクリートの下がりを測定するのです。すると、ほどよい程度に崩れ、指定値のマイナス2.5cmで許容範囲に収まっていることが確認できました。
空気量測定では容器にコンクリートを3回に分けて詰めた後、空気を圧縮してコンクリート内の空気量を測定。結果は4.5%で、問題ない数値でした。

スランプ試験では、三角錐のてっぺんを切った形をしたスランプコーンにコンクリートを入れます。

スランプ試験では、三角錐のてっぺんを切った形をしたスランプコーンにコンクリートを入れます。

こちらは空気量測定。バケツのような容器にコンクリートを詰めた後、蓋をして空気を圧縮します。

こちらは空気量測定。バケツのような容器にコンクリートを詰めた後、蓋をして空気を圧縮します。

次はいよいよ打設です。
学生たちはショベルで、コンクリートを型枠に流し込みます。この型枠と鉄筋も、学生たちが組み上げたものです。そして棒で突き、型枠周囲を木槌で叩いて、型枠全体に行き渡らせます。
「棒で突くのも一箇所に集中しすぎると、セメントと骨材が分離して弱くなるので、全体をまんべんなく」
と貞末和史教授や大林真技師からアドバイス。
学生たちは流し込む役、棒で突く役、型枠を木槌で叩く役で役割分担。協力してRC梁造りを進めました。

型枠にコンクリートを流し込みます。

型枠にコンクリートを流し込みます。

流し込んだだけでは、コンクリートはこのように一箇所にとどまってしまいます。

流し込んだだけでは、コンクリートはこのように一箇所にとどまってしまいます。

コンクリートを「打設する」と言うのは、棒で突いたり木槌で叩く作業の様子に由来します。

コンクリートを「打設する」と言うのは、棒で突いたり木槌で叩く作業の様子に由来します。

最後に左官用のコテで表面をならして作業は終了。

最後に左官用のコテで表面をならして作業は終了。

貞末教授や大林技師からの注意ポイントをこまめにメモしながら、学生たちは作業を進めました。

貞末教授や大林技師からの注意ポイントをこまめにメモしながら、学生たちは作業を進めました。

村上力斗さん(愛媛県立今治工業高校卒)「受入検査は思った以上に厳密だとわかりました。こういう地道な検査を的確に行っているから安心できる建物が建つんですね」

村上力斗さん(愛媛県立今治工業高校卒)「受入検査は思った以上に厳密だとわかりました。こういう地道な検査を的確に行っているから安心できる建物が建つんですね」

松長大希さん(広島県立三次高校卒)「コンクリ-トを型枠全体に行き渡らせるのは、結構手間がかかりました。一つひとつの作業をおろそかにできないな、と感じます」

松長大希さん(広島県立三次高校卒)「コンクリ-トを型枠全体に行き渡らせるのは、結構手間がかかりました。一つひとつの作業をおろそかにできないな、と感じます」

打設したコンクリが固まるまで4週間。完成後は、このRC梁を試験機で壊します。どういう負荷でRC梁がどう壊れるかまでを学ぶのが実験の目的。「造る」から「壊す」まで一貫して体験することで、RCの性質や特徴を学んでいきます。