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知能機械工学科

宋 相載

教員紹介

宋 相載SONG Sang-J

工学部 知能機械工学科 教授

研究者情報

プロフィール

【専門分野】
○生産システム工学
○生産管理工学
○工学教育
【担当科目】
生産システム工学 (ものづくりの最適化・システム化・統合化をはかる) 、 生産管理工学 (生産の計画ー管理ー統制の一連の機能について学ぶ) 、 3次元CAD基礎(3次元CADによる機械設計と製図) ほか
【研究テーマ】
1.生産・物流システムの最適化・知能化・統合化に関する研究
2.インテリジェントなショップフロア・コントロール機能の開発
3.最適シミュレーション技法による設計や生産・物流
4.省資源・循環型生産システムの設計・開発・運用法
【ひとこと】

あなたは知ってますか!?

今や"3次元"はものづくりにおける標準語で、コンピュータ応用の"シミュレーション技術"はものづくりの頭脳、であることを!!
私たちとともにこの両世界に旅し挑戦してみませんか。きっと新しい自己発見になりますよ(*^ワ^*) 応援してま~す♪

研究紹介

宋 相載SONG Sang-J

工学部 知能機械工学科 教授

家電・携帯・自動車…。次々に登場する新製品の生産は、
どんな仕組みが支えている?
PROLOGUE

新製品の登場するタイミングが、以前と比べ早くなったと感じませんか?家電、携帯、自動車…あらゆる工業製品が、次々に登場しています。一般消費者として新製品が楽しめるのは助かるけれど、これらを生み出している生産体制は、一体どうなっているのでしょう?「IT(Information Technology)の発展と普及により、ものづくりの現場は飛躍的に進化しています。ものづくりが高度化・スピード化したのもそのおかげ。しかし、まだ十分ではありません。改善の余地が多々あります」。宋先生はこのように語ります。

従来通りの仕組みではものづくりが成立しなくなった

ものづくりには、いくつかの段階があります。「素材を準備」し、素材を「加工して部品を造り」、部品を「組み立てて製品に」して、世の中に「流通」させる、という具合に。それぞれがバラバラだと、質の高い製品を効率的に生み出すことはできません。一連の流れをトータルでとらえ、より良いものづくりのあり方を考えるのが、私の専門である『生産システム工学』です。
しかし最近は、ここに挙げた範囲だけではうまくいかなくなってきました。製品は世の中に出ると消費され、やがて寿命を迎えます。その後をどうするか?すなわち、リサイクルの観点も組み込んでおかないといけません。
そして、ものづくりの出発点は製品の企画・設計です。出発点で最後まで見通していなければ、後の工程で取り返すのは難しくなります。高品質な製品を低価格かつ短い納期で、しかも環境負荷にも配慮して造り上げる…これらの多様な条件を克服するには、上流から下流まで全てに目を配った、ライフサイクル・エンジニアリングとでも言うべきものづくりの仕組みを構築する必要があります。私はそこに取り組んでいるのです。

3Dとシミュレーションの技術が、ものづくりを革新する

デジタル技術の進展は、ものづくりを大きく進化させました。とりわけ、3D技術とシミュレーション技術の貢献度は大きい。
今や設計者は、3D CADと呼ばれる3次元空間での設計ツールを使って設計し、図面に頼る機会が大きく減りました。3Dデータが生産工程に送られ、データ通り加工し、組み立てる。試作も、3Dデータによって作ったバーチャルな製品を、シミュレーション上で動かし品質や性能確認するのが主流。デジタルデータのやり取りでものづくりが進むのです。
各段階をデジタルでつなぐのですから、ミスがないし、作業も早い。余計なコストもかからない。昔は携帯電話のフレームを作るのに3週間以上かかっていましたが、今では24時間以内で可能となっています。これは、3D技術・シミュレーション技術がいかにものづくりを革新させたか、を示す好材料でしょう。
しかし、デジタルでのやり取りが可能になったということは、設計段階で配慮が足らないと、後の全工程にあっと言う間に波及してしまう、ということでもあります。だからこそ、全ての段階をトータルにとらえたライフサイクル・エンジニアリングの考え方が重要なのです。

3D CADを使用し、設計した製品。
シミュレーション上で動かし、
性能の確認を行う

ライフサイクル・エンジニアリングは、日本人の得意分野になるはず

学生には、より良いライフサイクル・エンジニアリングを実現するため、ものづくりの各段階がどうあるべきか、という観点でさまざまな研究に取り組んでもらっています。
3D技術を用いた設計手法をどう改善させれば良いか、というテーマに挑む学生もいますし、従来型ではない、状況適応性の高い生産管理のあり方を追究する学生もいます。素材や部品、製品をどうリサイクルし、ものづくりの流れに取り込むかを考える者もいますよ。最近は、設計段階において設計の下流工程(生産や組立、輸送、サービス、リサイクルなど)の諸問題を一緒に研究する傾向が増えていますね。設計の個別技法に焦点をあてた研究はたくさんありますが、設計の下流プロセス全体を視野においた研究は、あまりないのではないでしょうか。
『生産システム工学』とは、1976年に日本で生まれた研究分野。それだけ日本人は、もともとものづくりの仕組みを構築し、改善するのが得意だったんです。デジタル時代においてもその強みを発揮できるよう、学生のときからしっかり知識を深めておいてほしいですね。

ものづくりの各工程にもデジタルを取り入れた
生産システムのあり方を追究