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建築デザイン学科

上野 友輝

教員紹介

上野 友輝UENO Yuki

環境学部 建築デザイン学科 助教

研究者情報

プロフィール

【専門分野】
○建築計画・都市計画
【担当科目】
建築計画 、 住居計画 、 集合住居計画 、 都市・コミュニティ計画 、 製図技法 、 住居デザイン手法B 、 住居デザイン実習B 、 デザインワークショップ 、 デザインスタディ 、 デザインスタジオ 、 専門ゼミナール
【研究テーマ】
1.建築・都市・庭園の計画理論に関する研究、建築・施設計画の手法に関する研究
【ひとこと】

未来の建築や都市を計画する上で、まずは積極的に魅力的な空間を体験し、その場で感じた驚きや喜びの感動を大切にしてください。常識に囚われずに、社会に潜む問題に対して発見的な態度で向かい合い、課題解決への主体的な行動力や創造力を身に着けましょう。

研究紹介

上野 友輝UENO Yuki

環境学部 建築デザイン学科 助教

時代や生活の変容に応じ、
建築計画・都市計画・ランドスケープデザインも柔軟に変化する
PROLOGUE

高齢化社会を迎えた日本では、求められる都市や建築の有り様も変化してきています。巨大な建物を次々に新築する時代から、古くなった建物をリノベーションしたり、コンバージョンして別の使い方を提案するなど、使えるものは長く使おうという流れになっています。また仕事や生活のスタイルの変化に応じ、住まいにも新たな発想が求められるようになりました。このような時代の中、あるべき建築計画・都市計画・ランドスケープデザインとは何か、を上野先生は追究しています。

リノベーションやコンバージョンで、既にある建物を有効活用する

現在私が専門としている計画学の分野はとても幅広く、戸建住宅や集合住宅を扱うこともあれば、教育施設や福祉施設などの施設計画を対象としたりもします。さらに、都市や地域に広く焦点をあてる場合もあります。共通するのは、時代に合った建築や都市を考え、地域や人の住まいを豊かにしようという姿勢で取り組んでいることです。
中山間部における小中学校といった学校施設は、少子化や人口減少により次々と廃校となっています。廃校となった後の校舎は、一部改修が加えられ、宿泊施設や研修施設、時には植物工場といった転用がされています。民間の事務所ビルや商業施設を、市庁舎のような官庁施設として使用する事例も見られます。施設計画や都市計画ではこのように、既にあるものをどう有効活用するかという発想が求められる時代となりました。建築を建物だけで考えるのではなく、その周囲、あるいは近隣地域を丸ごと捉えて、施設や街を考える時代となったわけです。

学齢にこだわらない「モンテッソーリ教育」を実践する幼稚園に、ふさわしい園舎とは?

ゼミでは、一例として幼稚園の施設計画について取り組んでいます。古くなった園舎を改修するタイミングに合わせて、幼稚園にあるべき園舎の形を建築側から提案しようと、要望や現状の問題をアンケートや現地調査で整理を行いました。幼稚園の中でも、さまざまな教育思想が取り入れられており、例えばモンテッソーリ教育では、園児の年齢で分けるのではなく、3歳児から5歳児が同じ教室で生活する異年齢保育が取り入れられています。年齢で分けない縦割りの教育を行うわけですから、通常の園舎とは異なる建築的工夫も必要となってくるはずです。ところが、モンテッソーリ教育を導入する幼稚園の数は少なく、施設計画における先行研究や調査報告は多くありません。このケースでは、実際に園舎を利用する幼稚園スタッフにヒアリングやアンケート調査を実施しました。幼稚園には昨今、地域とのつながりも求められるようになっています。地域の要望や幼稚園教育の実情にも目を向けながら、子どもたちに良い教育効果のある園舎を考えるのは、簡単ではありません。利用者の声を聞き、施設の特徴を調査することで、求められる視点を知ることは、学生にとって貴重な財産となるでしょう。

幼稚園の園舎や古民家リノベーションなど、
さまざまなテーマに取り組んでいます

日本庭園でも都市計画でも、根底の考え方は共通している

建築や都市だけでなく、それらを繋ぐランドスケープデザインの研究もしています。建築家や作庭家、都市計画家がどのような考えで作品を作り、それが周囲の環境とどう調和したか、といったテーマに取り組んでいます。特に注目したのが日本庭園の作庭家・重森三玲です。彼の庭園はアヴァンギャルド(革新的)と呼ばれていますが、彼の主張は、伝統を学んだうえで、庭園も時代に応じて更新していくべきだということでした。基盤を大切にしながら時代性を反映し、未来へと提唱することこそが、あるべき姿です。
日本庭園・ランドスケープデザインから出発し、今は建築計画・都市計画へと展開していますが、時代に応じて変わっていくべきことと、変わらない大切なことがあるという考え方は、日本庭園でも都市計画でも同じだと感じます。大切にしたい思いを基盤としつつ、時代や社会の変容を取り込んでいくことは、建築にも都市にも求められるのです。
現在のゼミのプロジェクトとしては、ハウスメーカーとの連携により、コロナ禍後の住宅計画の提案をグループで取り組んでいます。他にもゼミの学生たちはいろんなテーマに取り組んでいます。島しょ部におけるアグリツーリズム、グリーンツーリズムといった要望に応える長期滞在型施設や、駅前商業施設の跡地活用を計画・設計する者もいます。古くなった田舎の実家をセルフリノベーションしようと誘い合う者もいて、本当にさまざまです。彼らなりの好奇心で、時代に合った建築計画・都市計画の基本を学んでほしい、と思います。

進歩的な発想で、
日本庭園のあるべき姿を
追究した重森三玲