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自らのアイデアをカタチにするファーストステージ学生自主企画プログラム「HITチャレンジ」選考会

2018.08.27

このニュースは、クローズされました

広島工業大学には、学生が自ら企画・立案したプロジェクトを支援する「HITチャレンジ」があります。これは学生の「こんなことをやってみたい」「新しい挑戦をしてみたい」という思いを大学にプレゼンテーションし、採択されれば活動費として最高50万円が助成される制度です。7月2日、その「HITチャレンジ」選考会を三宅の森Nexus21 デネブホールで開催しました。今年は5団体が申請。採択を勝ち取るために、学生たちが熱くプレゼンテーションしました。

価値創造型人材になってほしい
選考会に先立ち、鶴学長が挨拶。「AIの登場によって世の中はどんどん進化しています。社会では既存の発想にとらわれず、チャレンジ精神を持ち、新しい価値を社会に生み出す“価値創造型人材”が求められおり、この考え方は『HITチャレンジ』と同じです。今から皆さんが取り組もうしていることには、“価値創造型人材”として要求されるものがたくさん詰まっています。皆さんの自由な発想が聞けることを楽しみにしています」と、学生の発表に期待を寄せました。

「時代の変化に対して、柔軟に対応できる力を磨いてください」と鶴学長。

「時代の変化に対して、柔軟に対応できる力を磨いてください」と鶴学長。

さて、ここからは今年申請を行った、5団体のプレゼンテーションを紹介します。

エントリ―団体①:HIT-LAB(一般部門)
アプリケーション開発で、世の中を便利に

HIT-LABは「クラウドにつながるデバイス開発」をテーマに活動しています。昨年は、組み込みアプリケーションを開発し、クラウドの可能性を探求するコンテスト「D2C(Device2Cloud)コンテスト」に参加。「周囲の危険感知システム」で準優勝という成果を収めました。今年は優勝を狙うべく、メンバーを2チームに分け「駐輪場空き探索システム」と「体験配信システム」の開発を行います。

「駐輪場空き探索システム」では、スマホアプリケーションで駐輪場の空き情報を手軽に確認できる仕組みを開発します。

「駐輪場空き探索システム」では、スマホアプリケーションで駐輪場の空き情報を手軽に確認できる仕組みを開発します。

「体験配信システム」では、VRを使用してリアリティーのある映像体験を実現させます。

「体験配信システム」では、VRを使用してリアリティーのある映像体験を実現させます。

エントリー団体②:Team HIT-EV(一般部門)
マシン改良で、高みをめざす

Team HIT-EVのテーマは「自作EVでエコランだ〜環境にやさしい自動車レース〜」。充電式乾電池を動力とした自作のエコ電気自動車で、毎年大会に参加し上位入賞を果たしているプロジェクトです。昨年の反省から、今年はカウル(車体を覆う部品)の改良と新しいモーターの開発を行い電気自動車レースの大会「2018 Ene-1GP」の部門(大学・高専・専門学校)優勝をめざします。また、新たな取り組みとして、広島市モノづくり支援課が企画する地元中小企業の電気エコランに活動モデルとして協力。情報収集も兼ねて企業の方と共に「スーパーマイレッジカーチャレンジ広島」に参加します。

カウル(車体を覆う部品)の改良内容と、改良後の性能について詳しく説明。

カウル(車体を覆う部品)の改良内容と、改良後の性能について詳しく説明。

地域の防災意識向上のために、「防災運動会」を開催
Mutual Assistance Project(一般部門)

今回、初参加となるMutual Assistance Project(MAP)。土砂崩れや地震など、近年多発している災害に対して、地域の防災意識を高める目的で発足しました。災害時に役立つ防災グッズの製作や市販の防災セットの性能比較を実施。そこで得た知識を広めるために防災運動会の開催を予定しています。担架リレーや段ボールベッドづくりなどを行い、地域の人々に楽しんでもらいながら防災意識の向上をめざします。

阪神淡路大震災の救助割合は、消防・自衛隊(公助)が20%、ボランティアなど一般の方(共助)が80%。共助の防災意識向上がいかに大切であるかを伝えます。

阪神淡路大震災の救助割合は、消防・自衛隊(公助)が20%、ボランティアなど一般の方(共助)が80%。共助の防災意識向上がいかに大切であるかを伝えます。

MAPは地球環境学科の学生18名で立ち上げ。「普段から災害時に備えることの大切さを伝えたい」という思いで集まりました。

MAPは地球環境学科の学生18名で立ち上げ。「普段から災害時に備えることの大切さを伝えたい」という思いで集まりました。

エントリー団体③:GREEN project(ボランティア部門)
子どもたちが自然体験できる森林の復活に向けて

近年、山村では高齢化に伴い森林放置が増加しています。GREEN projectはこの問題に着目し、こどもたちが自然体験できる森林に整備する「湯の山こどもの森プロジェクト」と協働することに決定。湯来町の森林再生のために、植物と動物の生態系調査を行っていきます。また地域のこども向けイベントに参加して、交流を図り「どんな森林が望まれているのか」ニーズを掘り起こします。

「間伐・伐採を行う前に、慎重な調査を行い生態系保全に努めます」と発表。

「間伐・伐採を行う前に、慎重な調査を行い生態系保全に努めます」と発表。

ドローンを使用して、人が立ち入れないような場所も調査していくことを伝えました。

ドローンを使用して、人が立ち入れないような場所も調査していくことを伝えました。

エントリー団体④:建築屋たち(ボランティア部門)
平和記念資料館耐震化工事の理解促進を図る

これまで「災害」をテーマに、避難場所の活用法や避難ルートのプランを提案してきた「建築屋たち」。今回は、国の重要文化財である平和記念資料館の耐震化工事に着目しました。現在、耐震化工事のため2019年7月末まで平和記念資料館に入ることができません。現場には、工事内容を説明するパネルが設置されていますが、観光客から「わかりにくい」という問い合わせが多くあります。それを受けて「建築屋たち」は、平和記念資料館の耐震化工事についての模型や映像を製作して実際に展示することを計画。観光客に向けてわかりやすく発信し、疑問解消や理解促進に貢献することを発表しました。

「外国人観光客にもわかるよう英語翻訳を予定しています。免震構造の仕組みを伝えることで、日本の建築技術力のアピールにもつながります」とプレゼン。

「外国人観光客にもわかるよう英語翻訳を予定しています。免震構造の仕組みを伝えることで、日本の建築技術力のアピールにもつながります」とプレゼン。

「工事内容の説明だけで終わるのではなく、途中経過を伝えていってはどうか?」と、選考委員からのアドバイスも。

「工事内容の説明だけで終わるのではなく、途中経過を伝えていってはどうか」と、選考員からのアドバイスも。

「HITチャレンジ」選考会を終えて
Mutual Assistance Project(MAP)の代表、湊雄太郎さん(地球環境学科3年)にお話を伺いました。
「立ち上げのきっかけは、GREEN projectに1年生が多く加入したことです。大所帯になりすぎてしまったため、メンバーの中で防災に興味がある人を募りMAPを発足しました。プレゼン準備は約2週間前から資料作成をはじめ、前日も綿密に打ち合わせをして本番に臨みました。質疑応答では厳しい意見もありましたが、新たなアイデアとして積極的に取り入れていきたいと思います。採択されれば防災運動会に向けて役割分担を行い、メンバー全員がやりがいと達成感を得られるよう進行していきたいです」

「普段のコミュニケーションが災害時にとても役に立つ。『防災運動会』は地域のコミュニケーションを築く交流の場にもなる」と湊さん。

「普段のコミュニケーションが災害時にとても役に立つ。『防災運動会』は地域のコミュニケーションを築く交流の場にもなる」と湊さん。

どの団体もスライドの見せ方や発表の仕方に工夫を凝らしていたことが印象的でした。「プロジェクトを実現させたい」という強い気持ちを前面に出して発表する学生たち。まさに価値創造型人材への第一歩ではないかと思います。

後日、選考委員会から採択団体の発表があり、今年度は見事すべての団体が採択されました。ここからどんな新しい価値が生まれるか、今後の活躍が楽しみです。