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「歴史を生かしたまちづくり」とは?~宮島・土曜講座2024を開催しました~

2024.12.23

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学内外のさまざまな専門家を招いて「まちづくり」に関する講座をお届けする宮島・土曜講座(全3回)を、etto宮島交流館(宮島まちづくり交流センター)および宮島コーラルホテルで開催しました。

伝統建築の保全事業に携わる人や学生、建築士、宮島の住民など34名が参加

伝統建築の保全事業に携わる人や学生、建築士、宮島の住民など34名が参加

この講座は本学のプロジェクト研究「宮島町家・まちなみ保全研究センター」の一環かつ廿日市市との包括的連携協力事業として、毎年開催しています。

15年目となる今年度のメインテーマは「歴史を生かしたまちづくり」です。

11月23日の講座は、民間の建築家を中心とした団体「いつくしま・まちなみ研究会」との共催で、香川大学創造工学部の宮本慎宏教授をお招きして「伝統的木造建築に用いられる土塗壁の特徴」と題して講演いただきました。

宮島の町家通りにも多く見られる土塗壁を、詳しく解説する宮本教授

宮島の町家通りにも多く見られる土塗壁を、詳しく解説する宮本教授

宮本教授は土塗り壁の耐震性能や、木造建物の耐震性能・補強方法などを主に研究されています。

この日は下地となる竹小舞(たけこまい)と壁土からなる土塗壁の概要を説明し、壁土の素材や混合比率、混合後に寝かせる期間、下地の組み方の違いなどの影響で、地域ごとの壁の強度が大きく変わることに言及。

また、各地の重要伝統的建造物群保存地区(以下:重伝建)に導入されている耐震補強例や、実際の地震で判明した問題点などについて説明し、「重伝建を守るため、より効果的な耐震補強について研究を進め提案していきたい」と締めくくりました。

壁土を塗るための下地の構造や、伝統的建築物の耐震補強に適した建材についてなど、参加者からさまざまな質問が飛び交った

壁土を塗るための下地の構造や、伝統的建築物の耐震補強に適した建材についてなど、参加者からさまざまな質問が飛び交った

県内の大学院で木造建築を学ぶ松井さん。「宮本教授の論文は読んでいましたが、よりかみ砕いた説明が受けられ、理解が深まりました」

県内の大学院で木造建築を学ぶ松井さん。「宮本教授の論文は読んでいましたが、よりかみ砕いた説明が受けられ、理解が深まりました」

本学で土塗壁をテーマに卒業研究を進めている安部さん(大分県立大分南高等学校出身/大分県)は「宮島の壁土の特徴や傾向はわかってきたのですが、宮本教授の全国の土塗壁を対象とした研究について伺って、自身の研究の可能性を感じました。私の卒業後も、後輩たちがさらに伝統的建造物を守ることに繋がる研究を進めてくれることに期待しています」と話していました。

土の粒度分布から強度を推定する研究に取り組む安部さん

土の粒度分布から強度を推定する研究に取り組む安部さん

ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。