府中市市民プール 家具開発プロジェクト
2025.01.16
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2025年3月に建物が完成予定、7月にオープン予定の「府中市市民プール」に設置する家具を、環境学部建築デザイン学科 森田ゼミの学生2人がデザインしています。

環境学部建築デザイン学科
4年次生 齊藤さん(久留米市立南筑高等学校出身/福岡県)(右)
3年次生 角田さん(広島県立廿日市西高等学校出身/広島県)(左)
- 新たな市民プール整備事業について(府中市HP)
https://www.city.fuchu.hiroshima.jp/soshiki/soumubu/sportsshinko/boshu/6929.html
今回のプロジェクトは、府中市の土井木工株式会社と府中市役所、設計事務所(大旗連合建築設計、カジワラヨウスケ建築設計)との産官学プロジェクトとして、府中市民プールの建物内に多世代交流の空間を実現することを目的としています。府中市は桐箪笥に代表される府中家具の産地として古くから木工業が盛んであり、現在も高い技術力を有する企業が多く、土井木工はその代表です。
府中市の森林率は約70%と高く、ヒノキ・スギを中心に十分な蓄積量があります。本プロジェクトは、府中市役所農林課から支援を受け、甲奴森林組合と連携して府中市内で間伐されたヒノキ丸太のみを用い、価値が低いとみなされている間伐材を高付加価値商材に転換することをめざして取り組んでいます。地域の資源(木材)、技術、産官学ネットワーク(企業、行政・団体、大学)により、理想的な地産地消型のモデルを構築し、地域経済の活性化にも貢献できる点で、社会的な意義が非常に大きいと言えます。
家具製作にむけた会議は、昨年5月から始まりました。
対面・オンラインでの会議を何度も繰り返し、一目で府中市らしさが表現され、多世代交流につながるような家具デザインをめざしました。
●一次デザイン
府中市らしさ取り入れた家具をスケッチで表現しました。

●二次デザイン
評価の高かったthe stoneをベースに、空間全体をCGで表現しました。

「the stone」改良案を使った空間デザイン
●三次デザイン
府中市らしさを特に決定づけるものとして、国蝶オオムラサキを家具全体に展開しました。
※府中市では、オオムラサキの保護活動とPRを通して、地域の魅力を発信しています。
- オオムラサキの里【(一社)府中市観光協会HP】
https://fuchu-kanko.jp/recommended/recommended-933/
- 府中市公認広報キャラクター 大夢楽 咲煌(おおむら さき)(府中市HP)

オオムラサキ

府中市公認広報キャラクター
大夢楽 咲煌(おおむら さき)

●最終デザイン
さらにブラッシュアップを図り、最終デザインを決定しました。

●製作&発表会
本学の木工房で、卵形スツールのフルスケールプロトタイプを学生自ら約1か月かけて製作し、12月24日に関係者にお披露目しました。大変高い評価を受け、この模型を元に、他の家具も含めて昨年4~6月に府中市で本製作することを決定しました。

加工中の様子、CNCルーターで1層ずつ、全16層を加工

学生自らが積層接着・研磨・塗装(3回)

完成したフルスケールプロトタイプ

産官学プロジェクト関係者への発表会の様子
府中市市民プールは今年7月にオープン予定です。
家具の完成もお楽しみに!