4度目の挑戦、琵琶湖へ― 人力飛行機部「HIT Sky Project」が鳥人間コンテスト2026に出場しました〔後編〕
2026.09.03
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2026年7月25日(土)・26日(日)、滋賀県・琵琶湖東岸で開催された『第48回 鳥人間コンテスト2026』において、本学人力飛行機部「HIT Sky Project」が26日の「滑空機部門」に出場しました。
後編では、いよいよ迎えた本番フライトの模様とメンバーの思いを紹介します。
■仲間たちの声援を力に
プラットフォームへ上がることができる人数には限りがあるため、一部の部員や多くの保護者、OB・OGは観客席下の特設応援エリアからフライトを見守りました。
応援エリアには大きな横断幕が掲げられ、チームの象徴となった赤い幟が並びました。また、広島テレビの西名みずほアナウンサーも宮島の杓文字を手に声援を送りました。部員や関係者はチームカラーである赤色のTシャツと帽子を身に着け、一体感のある応援で会場を盛り上げました。
「頑張れ!」「いけるぞ!」という力強い声援が響き渡ります。大会関係者や観客が見守る中、会場の熱気も最高潮に達していました。
横断幕を掲げて応援する様子
声援を送る西名みずほアナウンサー
■積み重ねてきた努力を翼に乗せて
滑空機にとって厳しい高温かつ無風の気象条件の中、機体は無事に約10m高さのプラットフォーム上へ搬入され、いよいよ本番の瞬間を迎えます。緊張感が漂う中、「スタンバイ」「ゲートオープン」の合図が響き渡りました。設計、製作、試験飛行、そして日々の地道な作業。約1年間にわたり積み重ねてきた部員一人ひとりの努力と仲間の思いが、パイロットに託されます。
機体は力強く飛び立ちましたが、その後まもなく高度を失い着水。記録は18.71mとなりました。
また、午後には天候が急変し強風となったため、大会は途中で打ち切りとなりました。後半に出場予定だったチームはフライトできず、気象条件が大会結果に大きな影響を及ぼす大会となりました。
チームが目標として掲げていた100m飛行には届かず、悔しさの残る結果となりました。しかし、このフライトには部員全員で積み重ねてきた挑戦の軌跡が詰まっていました。
悔しそうに湖から上がるパイロットの合田康汰さん(香川県立丸亀高等学校出身/香川県)
■仲間とともに次の挑戦へ
フライトを終えて戻ってきたパイロットを迎えたのは、仲間や家族からの温かい拍手と声かけでした。岸に戻った合田さんを部員たちが囲み、「お疲れさま」「よく頑張った」と励ましの言葉を掛ける姿も見られました。目標としていた100m飛行には届かず、悔しさから涙を見せる場面もありましたが、その思いを受け止めるように仲間たちが寄り添い、健闘をたたえ合っていました。
岸に戻った合田さんを囲み、仲間たちが温かく励ました
その後、部員全員で機体の回収作業を行い、駐機場でミーティングを実施。今回のフライトで得た経験や課題を共有し、次なる挑戦への第一歩を踏み出しました。
フライト後に全員で記念撮影。来年の大会へ向けた新たな挑戦がここから始まる
■メンバーコメント
チーム代表 溶原光希さん(広島県立廿日市高等学校出身/広島県)
「悲願だった100m飛行を達成できなかったことは本当に悔しいです。しかし、ここまで部員全員が一丸となって頑張ってきたことに誇りを感じています。今回の経験を無駄にすることなく、来年こそ目標を達成できるよう挑戦を続けていきます」
顧問 宇都宮浩司准教授(右)
「午前の高温無風と午後の強風という厳しい気象条件の影響もあり、結果としては悔しさの残るフライトとなりました。しかし、学生や卒業生たちは大会本番までの限られた時間の中で懸命に努力してきました。学生たちはこの大会を通じて大きく成長したと思います。また、多くの方々からご支援をいただき、心より感謝しています。
今回の挑戦では自然の厳しさを改めて実感するとともに、流体力学の重要性を学ぶ貴重な機会となりました。私たちのスローガンは『百折不撓』です。今回見つかった課題を一つひとつ改善し、さらに成長した姿で来年も琵琶湖の舞台に戻りたいと思います。そして次こそは、悲願である100m飛行の達成をめざします」
■挑戦はこれからも続く
およそ半年前から始まる鳥人間コンテストへの挑戦は、決してフライト当日で終わるものではありません。
機体設計や製作技術の向上、チーム運営、後輩への技術継承など、今回得た多くの学びは次世代へ受け継がれていきます。2年連続4度目の挑戦となった今大会は、目標達成には届きませんでした。しかし、出場自体が狭き門である鳥人間コンテストにおいて、厳しい気象条件の中で得た経験と18.71mという結果の先には、数え切れない努力と成長がありました。
悲願である100m飛行の実現に向けて、学生たちは再び歩み始めています。来年の琵琶湖で、さらに成長した翼が大空へ羽ばたくことを期待しています。
■見逃し配信と公式YouTubeチャンネル
『第48回 鳥人間コンテスト2026』の模様は、2026年9月2日(水)よる7時から読売テレビ・日本テレビ系列で放送されました。本番組は、放送翌日から約1か月間、さらに翌年のコンテスト直前の約1か月間、無料で見逃し配信が予定されています。見逃した方はぜひ「見逃し配信」でお楽しみください。